在留の更新・変更手数料が2026年10月から値上げ|新料金表と受入企業の対策
在留の更新・変更手数料が2026年10月から値上げ|新料金表と受入企業の対策
在留資格の変更・更新の手数料が、一律6,000円から在留期間に応じた段階制へ変わります。入管庁が示した改定案では、窓口で最大7万5,000円、永住許可は20万円。現行のおよそ数倍〜数十倍です。この記事では、入管庁の改定案の新料金表と、受入企業が今から備えるべきことを整理します。
この記事のポイント
施行は2026年10月1日の予定です。改正入管法は2026年5月29日に成立・6月5日に公布されましたが、法律が定めるのは上限額のみで、実際の金額は政令で決まります。現時点では入管庁が示した改定案の段階です。
変更・更新は「一律6,000円」から在留期間に応じた段階制へ。案では窓口で1年33,000円、5年以上75,000円。オンライン申請は各区分で窓口より安く設定されています。永住許可は10,000円から200,000円へ。
受入企業への影響は「人数×更新のたび」で効きます。更新費用を会社が負担している場合はコスト増が大きく、負担の取り決め・予算化・長い在留期間を取りやすい体制づくりが対策になります。
何がどう変わるのか
在留資格の変更・更新などにかかる手数料が、2026年10月1日から大きく引き上げられる予定です。背景には、改正入管法(2026年5月29日成立・6月5日公布)による手数料の法定上限の引き上げがあります。
ここで大切なのは、法律が定めるのは「上限額」だけという点です。改正入管法が定める上限は、在留資格の変更・更新が10万円、永住許可が30万円。実際にいくら徴収するかは、その範囲内で政令が定めます。この記事で紹介する金額は、入管庁が示した改定案であり、パブリックコメントを経て政令で正式に確定します。
「上限が10万円」=「更新が10万円になる」ではありません
上限額は、政令で定めることができる金額の天井を意味します。実際の額は上限の範囲内で段階的に設定されており、下の一覧のとおりです。混同されやすいところなので、上限額と実際の額を分けて理解してください。
新しい手数料の一覧(改定案)
入管庁が示した改定案(改正入管法施行令第25条第1項)による、変更・更新および永住許可の手数料です。許可される在留期間が長いほど手数料が高くなる段階制で、オンライン申請は窓口より安く設定されています。
在留資格変更許可・在留期間更新許可
| 許可期間 | 申請方法 | 改定前 | 改定後(案) |
|---|---|---|---|
| 3月以下 | 窓口 | 窓口 6,000円 オンライン 5,500円 | 10,000円 |
| オンライン | 10,000円 | ||
| 3月超6月以下 | 窓口 | 同上 | 18,000円 |
| オンライン | 15,000円 | ||
| 6月超1年未満 | 窓口 | 同上 | 25,000円 |
| オンライン | 21,000円 | ||
| 1年 | 窓口 | 同上 | 33,000円 |
| オンライン | 27,000円 | ||
| 1年超3年未満 | 窓口 | 同上 | 48,000円 |
| オンライン | 42,000円 | ||
| 3年以上5年未満 | 窓口 | 同上 | 64,000円 |
| オンライン | 56,000円 | ||
| 5年以上 | 窓口 | 同上 | 75,000円 |
| オンライン | 65,000円 |
現行は、窓口6,000円・オンライン5,500円の一律です。3月以下の区分だけはオンラインでも10,000円で、それ以外の区分ではオンラインのほうが窓口より安くなります。
永住許可
| 許可 | 申請方法 | 改定前 | 改定後(案) |
|---|---|---|---|
| 永住許可 | 窓口 | 10,000円 | 200,000円 |
特定技能では実際いくら上がるのか
特定技能で働く方の在留期間は、1年など比較的短い区分で更新されることが多くあります。仮に1年の更新であれば、現行6,000円が改定案では窓口33,000円(オンライン27,000円)。3年許可なら48,000円(42,000円)、5年以上なら75,000円(65,000円)です。
1件あたりの差は数万円ですが、影響は「受け入れている人数×更新のたび」で積み上がります。たとえば外国人社員の更新費用を会社が負担している事業所では、対象人数が多いほど、毎年の負担が無視できない金額になります。段階制なので、短い期間で毎年更新するより、長い在留期間を1回で取れたほうが、期間あたりのコストは抑えられる構造になっています。
更新コストの見直し・費用の予算化をご相談ください
受け入れている人数と更新時期から、改定後の手数料の見込みを整理し、負担の取り決めや申請方法の最適化までご案内します。要件の確認だけのご相談も歓迎です。
受入企業が今から備えること
1. 誰が手数料を負担するかを整理する
手数料を会社と本人のどちらが負担するかは、制度上は定められていません。雇用契約や社内規程で取り決めておくと、値上げ後のトラブルを防げます。会社負担にしている場合は、負担の範囲を見直す機会にもなります。
2. 長い在留期間を取りやすい体制を整える
段階制では1回あたりの額は上がりますが、長い在留期間を取れれば更新回数が減り、期間あたりの費用と手間を抑えられます。適正な在留状況・労務管理・納税や社会保険の履行が、長い在留期間の許可につながります。
3. オンライン申請を活用する
改定案では、3月以下を除く区分でオンライン申請のほうが窓口より安く設定されています。オンライン申請の体制を整えておくと、手数料と来庁の手間の両方を圧縮できます。
4. 「一回の申請の質」を高める
手数料が上がると、不許可ややり直しのコストも重くなります。書類の精度と在留資格との整合性を、これまで以上に丁寧に確認することが、結果的にコストを下げます。必要書類の全体像は特定技能の必要書類チェックリストで確認できます。
5. 費用を予算化する
受け入れている人数と、それぞれの更新時期・在留期間から、改定後の年間手数料を見積もっておくと、予算計画に反映できます。
いつから・経過措置の考え方
施行は2026年10月1日が予定されています。関心が高いのは「どの時点を基準に新旧どちらの手数料が適用されるか」ですが、この基準日は政令や入管庁の案内で確定します。
基準日は確定情報を待って判断してください
2025年4月の手数料改定時は、申請の「受付日」が基準とされ、改定日前に受け付けられた申請は改定後に許可・交付されても旧手数料が適用されました。今回も同様の取扱いになる可能性はありますが、確定した内容ではありません。改定前の受付が費用面で有利になる可能性はあるものの、断定はできないため、政令・入管庁の公表内容を確認したうえでご判断ください。
よくある質問
当事務所のサポート
手数料の値上げを見据えた更新スケジュールの整理、費用の見積り、書類の精度向上まで、受入企業をサポートします。なお、下記は当事務所の報酬であり、入管に納める手数料(実費)は別途かかります。
| 申請種類 | 報酬(税別/1名) |
|---|---|
| 認定・変更申請 | 50,000円 |
| 更新申請 | 30,000円 |
| 初回相談 | 無料 |
上記は当事務所の報酬(書類作成・申請取次を含む)です。入管の在留許可手数料、在留カード発行手数料等の実費は別途となります。改定後の手数料は上記の一覧をご参照ください。
この記事のまとめ
- 在留の変更・更新手数料は2026年10月1日から値上げ予定(政令案の段階)
- 一律6,000円が在留期間に応じた段階制へ。案では窓口で1年33,000円・5年以上75,000円
- 永住許可は10,000円→200,000円(案)。法定上限は変更・更新10万円、永住30万円
- オンライン申請は各区分で窓口より安い(3月以下を除く)
- 受入企業は負担の取り決め・予算化・長い在留期間・オンライン申請・書類精度で備える
- 基準日(受付日か許可日か)は政令・入管庁の案内で確定。断定せず確認を
この記事の情報について
本記事は2026年7月時点の情報に基づき、出入国在留管理庁「在留許可手数料の額について(案)」(改正入管法施行令第25条第1項)を参照しています。記載の金額は入管庁が示した改定案であり、パブリックコメントを経て政令で正式に確定します。施行日、経過措置(新旧手数料の適用基準日)を含め、内容は変更される可能性があります。実際の申請にあたっては、政令の公布内容および入管庁の公表内容を必ずご確認ください。本記事は政令の公布後に確定額へ更新します。個別の案件については専門家にご相談ください。

