特定技能2号に新様式|8月20日から「業務内容に関する誓約書」が必要に

特定技能2号「業務内容に関する誓約書」の書き方|指導対象者と分野別の必要人数
受入企業向け 2026年8月20日 適用開始

特定技能2号「業務内容に関する誓約書」の書き方|指導対象者と分野別の必要人数

2026年8月20日以降の在留諸申請から、2号特定技能外国人の業務内容に関する誓約書(参考様式第1-32号)の提出が必要になりました。同日付の運用要領改正でも、特定技能2号の確認対象の書類として明記されています。書くのは、その外国人が現場で実際に何をするのか、誰を指導するのか。2号を「1号の延長」として運用してきた受入れ機関にとっては、指導・管理の実態を書面で説明できるかが正面から問われます。

第1-32号参考様式の番号
8/20以降の在留諸申請から
2名以上多くの分野の必要人数
読了 約9分 更新日:2026年9月11日 カテゴリ:特定技能/2号 執筆:行政書士 鹿間英樹
執筆:行政書士 鹿間英樹(行政書士しかま事務所・東京都行政書士会新宿支部/登録番号 第24080583号)/特定技能・技術・人文知識・国際業務を中心に累計500件超の在留申請に対応
この記事の結論
  • 2026年8月20日以降の在留諸申請から、参考様式第1-32号の提出が必要です。同日の運用要領改正で、特定技能2号の確認対象の書類として明記されました。
  • 記載するのは、所属部署・役職・具体的な職務内容に加え、技能実習生や1号特定技能外国人との職務内容の違い、そして指導を受ける対象者の氏名・所属・役職・指導内容です。
  • 指導の対象者に数えられない人が3種類あります。異なる事業所に出勤している者、フルタイム勤務ではない者、他の2号特定技能外国人から指導を受けている者です。
  • 分野ごとに必要な対象者数が示されており、多くの分野で2名以上です。
  • ただし、指導対象者の考え方については見直しが検討されています。2026年9月10日追記のQ&Aで、整い次第知らせる旨が示されました。
  • 記載内容と実際の内容に相違があれば在留資格が取り消される可能性があり、虚偽の記載は特定技能所属機関の欠格事由に該当するとされています。

運用要領にも明記されました

出入国在留管理庁は令和8年8月5日、2号特定技能外国人の在留諸申請について、業務内容と指導を受ける対象者を申告する誓約書を新たに求めると公表しました。適用は8月20日以降の申請からです。

そして同じ8月20日付で運用要領が改正され、この誓約書が特定技能2号の確認対象の書類として掲げられました。お知らせによる案内から、運用要領本文への記載に移ったことになります。

改正箇所内容
確認対象の書類
(新設)
2号特定技能外国人の業務内容に関する誓約書(参考様式第1-32号)が、特定技能2号の確認対象の書類として掲げられました。
留意事項
(新設)
2号が通常従事する業務は技能実習生または1号特定技能外国人の業務と同一であってはならないこと、指導業務・管理業務・自らの判断による専門的技術的業務であること、分野ごとに定められた対象者数以上を指導していることが明記されました。対象者数の詳細については、この誓約書を確認するよう案内されています。

様式を埋める作業ではありません

入管庁の案内では、2号特定技能外国人には長年の実務経験等により身につけた熟達した技能が求められ、分野別運用方針において「複数の作業員を指導」「工程を管理する業務」等が従事する業務として定められている、と整理されています。

この誓約書は、その実態があるかどうかを書面化するものです。2号の位置づけそのものについては、特定技能2号 完全ガイドで整理しています。

対象となる申請

在留資格認定証明書交付申請・在留資格変更許可申請のほか、在留期間更新許可申請でも提出します。特定技能2号の提出書類一覧表に、提出書類として記載されています。

誓約書に何を書くのか

様式は大きく2つのパートに分かれています。まず、当該2号特定技能外国人の業務内容です。

1

所属部署名

実際に配属される部署を記載します。複数該当する場合は、すべて記載することとされています。

2

役職又は地位

職長、班長、主任、店長など、指導・管理の立場が伝わる表記が求められます。

3

具体的な職務内容

様式では「製造物、収穫物、作業工程など」を挙げて具体的な記載を求めています。抽象的な職種名だけでは足りない構造です。

4

技能実習生・1号との職務内容の違い

同じ現場に技能実習生や1号がいる場合、その者たちと2号の職務がどう違うのかを説明します。分野別運用方針で定める2号の業務内容と相違のないよう記載することとされています。

「同一であってはならない」が運用要領上の基準です

4番目の項目は、単なる説明欄ではありません。運用要領では、2号が通常従事する業務は技能実習生または1号特定技能外国人の業務と同一であってはならないとされています。

つまり、違いを書けないのであれば、そもそも要件を満たしていないことになります。書き方を工夫する前に、実際の業務分担を確認してください。

どこまで具体的に書くか

実際に作成する段になって迷うのが、記載の粒度です。様式は「製造物、収穫物、作業工程など」を挙げて具体的な記載を求めていますので、職種名を書いただけでは、指導・管理の立場であることが伝わりません。

欄は「役職又は地位」です

社内で役職を発令していれば、班長、職長、主任、リーダー、店長、サブマネージャーなど、実際に発令している役職名を記載します。辞令や組織図でそのまま裏づけられるため、説明が最も簡単です。

役職として発令していない場合でも書けないわけではありません。欄は「役職又は地位」なので、現場責任者、班のまとめ役といった、社内での立場が伝わる書き方になります。ただしこの場合、組織図や職務分掌、処遇との整合を説明できる状態にしておいたほうが安全です。

避けるべきなのは「社員」「作業員」「スタッフ」といった表記です。1号や技能実習生と区別がつきません。なお、実態を伴わない役職を形だけ付けることは、別の問題になります。

職務内容は、判断している場面を書く

「調理」「製造」「施工」といった一語では、1号との違いが出ません。どの工程で、何を、誰の判断で決めているのかまで踏み込みます。

たとえば、加熱条件や仕上がりの最終判断、工程順序や人員配置の決定、品質や安全のチェックと記録、機器の不具合が生じたときの一次判断。自らの判断が入る場面を書き出すと、自然と1号との違いが見えてきます。

逆に、書き出してみて判断を伴う場面が出てこないのであれば、その方はまだ2号の業務に就いていないということになります。書き方の問題ではありません。

指導を受ける対象者の条件

もう1つのパートが、指導を受ける対象者の一覧です。2号から指導を受ける人を、氏名(外国人の場合は在留カード番号も)、事業所及び所属部署名、役職又は地位、指導を受ける職務内容の4項目で記載します。様式には5名分の欄があり、足りない場合は追加することとされています。

対象者に数えられない人が3種類あります

運用要領では、次に該当する方は指導の対象者に含まれないとされています。様式でも同趣旨の条件が付されています。

  • 2号特定技能外国人と異なる事業所に出勤している者(様式では、同一の事業所に出勤し原則同一の所属部署に所属する者とされています)
  • フルタイム勤務ではない者
  • 他の2号特定技能外国人から指導を受けている者

3つ目の条件は見落としやすい部分です。すでに2号が在籍している事業所で2人目の2号を申請する場合、同じ人を「指導を受ける対象者」として重ねて書くことができません。指導対象となる人員が十分にいるかどうかを、申請前に事業所単位で確認しておく必要があります。

また、パート・アルバイト中心の職場や、複数拠点をまたいで管理している体制では、数えているつもりの人数が実際には満たないということが起こり得ます。勤務形態と勤務地を、一人ずつ確認してください。

分野ごとの必要な対象者数

様式の末尾には、参考として分野ごとの必要な対象者数が示されています。

特定産業分野必要な対象者数
ビルクリーニング分野2名以上
工業製品製造業分野2名以上
建設分野2名以上
造船・舶用工業分野2名以上
自動車整備分野1名以上
航空分野空港グランドハンドリング区分は1名以上
宿泊分野2名以上
農業分野2名以上
漁業分野記載なし
飲食料品製造業分野2名以上
外食業分野記載なし

様式に参考として示されている人数です。分野・業務区分によって取扱いが異なりますので、実際の作成にあたっては最新の様式をご確認ください。

様式の注記では、必要な対象者数の記載がない分野・業務区分については、指導を受ける対象者が不在でも差し支えないが、対象者が在籍する場合は必ず記載することとされています。航空分野の航空機整備区分は、業務の性質上「自らの判断により整備業務を行う」区分であり、必要数の記載がありません。

人数の差はどこから来るのか

この人数は、様式の都合で決まっているものではありません。分野別運用方針が定める2号が従事する業務の書きぶりに対応しています。並べてみると分かります。

分野2号が従事する業務(分野別運用方針)必要人数
工業製品製造業
(機械金属加工)
複数の技能者を指導しながら、素形材製品や産業機械等の製造工程の作業に従事し、工程を管理する業務2名以上
ビルクリーニング建築物内部の清掃に、複数の作業員を指導しながら従事し、現場を管理する業務2名以上
漁業漁業(漁具の製作・補修等)、操業を指揮監督する者の補佐、作業員の指導及び作業工程の管理記載なし
外食業外食業全般(飲食物調理、接客、店舗管理)及び店舗経営記載なし

2名以上とされている分野には、「複数の技能者(作業員)を指導しながら」という言葉が入っています。漁業は「作業員の指導」とあるものの「複数の」が付いていません。外食業はそもそも指導ではなく、店舗経営が業務の中心に置かれています。

つまり、その分野で2号に何をさせることになっているかが、そのまま人数の差になっているということです。自社の分野で何人必要かを確認するときは、様式の表だけでなく、分野別運用方針の該当箇所も見ておくと納得しやすくなります。

小規模な事業所ほど影響が大きくなります

2名以上とされている分野で、同一事業所・原則同一部署に指導対象となるフルタイムの従業員が2名そろわない場合、記載できる内容が限られます。この不足がただちに不許可につながるかどうかは、現時点の公表資料からは明確ではありません。ただし運用要領では対象者数以上を指導していることが求められており、指導・管理の実態を書面で示せない申請は、審査上の説明負担が重くなると見ておくべきです。

指導対象者の考え方は見直しが検討されています(2026年9月10日追記)

出入国在留管理庁の特定技能制度に関するQ&A(Q102)に、この点についての記載が追加されました。指導対象者が一時的に不足している場合や、指導対象者がフルタイムではない場合などの事情がある場合の対応について問い合わせが寄せられており、指導対象者の考え方を含めて内容の見直しを検討している、整い次第速やかに知らせるとされています。

現時点の要件が今後変わる可能性があるということです。申請を控えている場合は、入管庁からの新しい案内が出ていないかを確認してください。人数が足りないという理由だけで、対応を急いで判断する必要はありません。

「うちの体制で書けますか」

指導対象者が分野の必要人数に届いているか、業務の違いを説明できるか。
誓約書を書く前の段階からご相談いただけます。着手金は不要です。

記載内容が実態と違った場合のリスク

入管庁が明示しているリスク

  • 記載内容と実際の内容に相違がある場合、在留資格が取り消される可能性があるとされています。
  • 虚偽の内容を記載した場合、特定技能所属機関としての欠格事由に該当するとされています。
  • 在留資格認定証明書の交付や在留諸申請の許否に大きく影響するとされています。

欠格事由に該当すれば、その受入れ機関は2号だけでなく特定技能外国人の受入れ全体に影響が及びます。「とりあえず要件に合うように書いておく」という発想は、この様式ではリスクが大きすぎます。

本人の署名が必要です

この誓約書には2号特定技能外国人本人の署名欄と、特定技能所属機関の名称、作成責任者の氏名及び役職の記載欄があります。本人が内容を理解したうえで署名する構造になっているため、業務内容を本人と共有しないまま作成することは想定されていません。

海外から呼び寄せる認定申請では、署名の取得に要する日数も申請スケジュールに織り込む必要があります。

申請前に確認しておきたいこと

受入れ機関側の確認事項

  • 2号が配属される事業所・部署に、フルタイムの指導対象者が分野の必要数だけ在籍しているか
  • その対象者が、すでに別の2号から指導を受けている扱いになっていないか
  • 2号の職務内容が、分野別運用方針が定める「複数の作業員を指導」「工程を管理」に実態として合致しているか
  • 雇用条件書・組織図・賃金の設定が、記載する役職や地位と矛盾していないか

特に最後の点は軽視されがちです。誓約書で「職長として複数名を指導する」と記載しながら、雇用条件書上の業務内容や賃金が1号と変わらないままだと、書類間の整合性を問われます。1号からの変更申請では、変更のタイミングで職務と処遇を実態に合わせて整理しておくことが、結果的に近道になります。

他社の2号を採用する場合も同様です

すでに2号を持っている方を転職で受け入れる場合も、自社での業務内容と指導対象者について誓約書を作成することになります。会社側に求められる要件全般は、特定技能2号の人材を採用する|受入企業に求められる要件と流れで整理しています。

よくある質問

業務内容に関する誓約書はいつの申請から必要ですか。

2026年8月20日以降の在留諸申請からです。出入国在留管理庁が令和8年8月5日に公表し、同年8月20日の運用要領改正で、特定技能2号の確認対象の書類として参考様式第1-32号が明記されました。在留期間更新許可申請でも提出します。

指導を受ける対象者に含まれない人はいますか。

います。運用要領では、当該外国人と異なる事業所に出勤している者、フルタイム勤務ではない者、他の2号特定技能外国人に指導を受けている者は、指導の対象者に含まれないとされています。様式でも、同一の事業所に出勤し原則同一の所属部署に所属する者、フルタイムで業務に従事する者に限るとされ、他の2号から指導を受けている者は記載しないこととされています。

指導対象者が足りない場合はどうすればよいですか。

出入国在留管理庁のQ&A(Q102)では、指導対象者が一時的に不足している場合やフルタイムではない場合などの対応について問い合わせが寄せられており、指導対象者の考え方を含めて内容の見直しを検討している、整い次第速やかに知らせるとされています。申請前に新しい案内が出ていないかを確認してください。

誓約書に本人の署名は必要ですか。

必要です。様式には2号特定技能外国人本人の署名欄と、特定技能所属機関の名称、作成責任者の氏名及び役職の記載欄があります。本人が内容を理解したうえで署名する構造になっているため、業務内容を本人と共有しないまま作成することは想定されていません。

記載内容が後から変わった場合はどうすればよいですか。

記載内容と実際の内容に相違がある場合は在留資格が取り消される可能性があるとされています。部署異動や職務変更が生じた場合は、特定技能雇用契約の変更に係る届出など、既存の届出義務との関係も含めて確認が必要です。

申請のご依頼と費用

この誓約書は、様式を埋める作業というより「2号として受け入れる体制が実際にあるか」を書面化するものです。指導対象者の整理、雇用条件書との整合、職務と処遇の設計まで含めて、申請前の段階からご相談いただけます。当事務所は特定技能に特化し、来客対応を行わない完全オンライン体制で運営しています。

申請費用|当事務所の報酬(すべて税別)
申請の種類報酬備考
在留資格変更許可申請
(特定技能2号へ)
50,000円1名あたり
誓約書の作成を含む
在留期間更新許可申請
(特定技能2号)
50,000円1名あたり
誓約書の作成を含む
在留期間更新許可申請
(特定技能1号)
30,000円1名あたり
初回相談無料体制の確認のみでも可
着手金は不要で、申請時点でのお支払いです。入管に納める在留許可手数料、在留カード発行手数料等の実費は別途となります。受付時間は平日9:00〜18:00(土日祝休)です。

まとめ

この記事のまとめ

  • 2026年8月20日以降の在留諸申請から、参考様式第1-32号の提出が必要——同日の運用要領改正で確認対象の書類として明記された
  • 更新申請でも提出する——2号で在留を続ける限り、更新のたびに作成する
  • 書くのは業務内容と、指導を受ける対象者——所属部署・役職・具体的な職務内容・技能実習生や1号との違い
  • 2号の業務は技能実習生・1号と同一であってはならない——違いを書けないなら要件を満たしていない
  • 対象者に数えられない人が3種類——異なる事業所、フルタイムでない、他の2号から指導を受けている
  • 必要な対象者数は多くの分野で2名以上——自動車整備と航空の空港グランドハンドリングは1名以上、漁業・外食業は記載なし
  • 指導対象者の考え方は見直しが検討されている——2026年9月10日追記のQ&Aで、整い次第知らせる旨が示された
  • 虚偽記載は欠格事由——受入れ全体に影響が及ぶ
  • 本人の署名が必要——海外からの認定申請では取得日数も見込む

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参考にした一次情報

出入国在留管理庁「2号特定技能外国人の業務内容について」(令和8年8月5日)
出入国在留管理庁「『特定技能外国人受入れに関する運用要領』の一部改正について」(令和8年8月20日)
出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(Q102・令和8年9月10日追記)
出入国在留管理庁「特定技能2号 提出書類一覧表」
出入国在留管理庁「特定技能関係の申請・届出様式一覧」に掲載の参考様式第1-32号
分野別運用方針および「特定技能2号の各分野の仕事内容(Job Description)」

この記事の情報について

本記事は2026年9月11日時点で出入国在留管理庁が公表している情報に基づいています。様式の記載事項や分野ごとの必要な対象者数は、様式に示されている内容を整理したものです。指導対象者の考え方については見直しが検討されており、今後変更・補足される可能性がありますので、申請にあたっては必ず最新の様式および公式情報をご確認ください。許可の可否は個別の審査によります。個別の事案については専門家にご相談ください。

執筆:行政書士 鹿間英樹(行政書士しかま事務所/東京都新宿区西新宿4-40-5 西新宿ビューハイツ903)