特定技能2号に新様式|8月20日から「業務内容に関する誓約書」が必要に
特定技能2号に新様式|「業務内容に関する誓約書」の提出が必要に
出入国在留管理庁は令和8年8月5日、2号特定技能外国人の在留諸申請について、業務内容と指導を受ける対象者を申告する誓約書を新たに求めると公表しました。適用は8月20日(木)以降の申請から。1号や技能実習との業務の違いを、書面で具体的に説明することが求められます。
特定技能2号の申請実務が、8月20日を境に一段階変わります。これまで2号の在留諸申請では、分野ごとの誓約書に受入れ機関が署名して提出すれば足りていましたが、今後は「その外国人が現場で実際に何をするのか」「誰を指導するのか」を、具体的に書き出した書面が加わります。
- 令和8年8月20日(木)以降の在留諸申請から、「2号特定技能外国人の業務内容に関する誓約書」(参考様式第1-32号)の提出が求められます。
- 記載するのは、所属部署・役職・具体的な職務内容に加え、技能実習生や1号特定技能外国人との職務内容の違い、そして指導を受ける対象者の氏名・所属・役職・指導内容です。
- 様式には分野ごとの「指導を受ける必要な対象者数」が参考として示されており、多くの分野で2名以上とされています。
- 記載内容と実際の内容に相違があれば在留資格が取り消される可能性があり、虚偽の記載は特定技能所属機関の欠格事由に該当するとされています。
情報の出所
出入国在留管理庁が令和8年8月5日付で公表した「2号特定技能外国人の業務内容について」(お知らせ)および、同庁「特定技能関係の申請・届出様式一覧」に掲載された様式に基づいています。あわせて、分野別運用方針および「特定技能2号の各分野の仕事内容(Job Description)」も参照しています。
何が変わるのか
令和8年8月5日付で公表された入管庁の案内では、2号特定技能外国人には「長年の実務経験等により身につけた熟達した技能」が求められ、分野別運用方針において「複数の作業員を指導」「工程を管理する業務」等が従事する業務として定められている、と改めて整理されています。そのうえで、8月20日以降の在留諸申請では、2号が従事する業務内容と技能実習生・1号特定技能外国人が従事する業務内容の違いや、2号から指導を受ける対象者を確認するため、この誓約書を提出することとされました。
つまり、2号を「1号の延長」として運用している受入れ機関にとっては、指導・管理の実態を書面で説明できるかどうかが正面から問われることになります。
対象となる申請
案内では「在留諸申請時」とされており、在留資格認定証明書交付申請・在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請のいずれも含まれる読み方が自然です。ただし、更新申請での取扱いや、8月20日をまたぐ申請の扱いについて個別の経過措置は現時点で示されていません。
誓約書に何を書くのか
様式は大きく2つのパートに分かれています。
1.当該2号特定技能外国人の業務内容
所属部署名
実際に配属される部署を記載します。複数該当する場合は、すべて記載することとされています。
役職又は地位
職長、班長、主任、店長など、指導・管理の立場が伝わる表記が求められます。
具体的な職務内容
様式では「製造物、収穫物、作業工程など」を挙げて具体的な記載を求めています。抽象的な職種名だけでは足りない構造です。
技能実習生・1号との職務内容の違い
同じ現場に技能実習生や1号がいる場合、その者たちと2号の職務がどう違うのかを説明します。分野別運用方針で定める2号の業務内容と相違のないよう記載することとされています。
2.指導を受ける対象者一覧
2号から指導を受ける人を、氏名(外国人の場合は在留カード番号も)、事業所及び所属部署名、役職又は地位、指導を受ける職務内容の4項目で記載します。様式には5名分の欄があり、足りない場合は追加することとされています。
対象者に付されている条件
- 2号特定技能外国人と同一の事業所に出勤し、原則同一の所属部署に所属する者
- フルタイムで業務に従事する者に限る
- 在留諸申請の時点で、他の2号特定技能外国人から指導を受けている者は記載しない
3つ目の条件は見落としやすい部分です。すでに2号が在籍している事業所で2人目の2号を申請する場合、同じ人を「指導を受ける対象者」として重ねて書くことができません。指導対象となる人員が十分にいるかどうかを、申請前に事業所単位で確認しておく必要があります。
分野ごとの「指導を受ける必要な対象者数」
様式の末尾には、参考として分野ごとの必要な対象者数が示されています。
| 特定産業分野 | 必要な対象者数 |
|---|---|
| ビルクリーニング分野 | 2名以上 |
| 工業製品製造業分野 | 2名以上 |
| 建設分野 | 2名以上 |
| 造船・舶用工業分野 | 2名以上 |
| 自動車整備分野 | 1名以上 |
| 航空分野 | 空港グランドハンドリング区分は1名以上 |
| 宿泊分野 | 2名以上 |
| 農業分野 | 2名以上 |
| 漁業分野 | 記載なし |
| 飲食料品製造業分野 | 2名以上 |
| 外食業分野 | 記載なし |
様式の注記では、必要な対象者数の記載がない分野・業務区分については、指導を受ける対象者が不在でも差し支えないが、対象者が在籍する場合は必ず記載することとされています。航空分野の航空機整備区分は、業務の性質上「自らの判断により整備業務を行う」区分であり、必要数の記載がありません。
小規模な事業所ほど影響が大きい
2名以上とされている分野で、同一事業所・原則同一部署に指導対象となるフルタイムの従業員が2名そろわない場合、記載できる内容が限られます。この不足がただちに不許可につながるかどうかは、現時点の公表資料からは明確ではありません。ただし、指導・管理の実態を書面で示せない申請は、審査上の説明負担が重くなると見ておくべきです。
記載内容が実態と違った場合のリスク
入管庁が明示しているリスク
- 記載内容と実際の内容に相違がある場合、在留資格が取り消される可能性があるとされています。
- 虚偽の内容を記載した場合、特定技能所属機関としての欠格事由に該当するとされています。
- 在留資格認定証明書の交付や在留諸申請の許否に大きく影響するとされています。
欠格事由に該当すれば、その受入れ機関は2号だけでなく特定技能外国人の受入れ全体に影響が及びます。「とりあえず要件に合うように書いておく」という発想は、この様式ではリスクが大きすぎます。
また、この誓約書には2号特定技能外国人本人の署名欄と、特定技能所属機関の名称、作成責任者の氏名及び役職の記載欄があります。本人が内容を理解したうえで署名する構造になっているため、業務内容を本人と共有しないまま作成することは想定されていません。海外から呼び寄せる認定申請では、署名の取得に要する日数も申請スケジュールに織り込む必要があります。
申請前に確認しておきたいこと
受入れ機関側の確認事項
- 2号が配属される事業所・部署に、フルタイムの指導対象者が分野の必要数だけ在籍しているか
- その対象者が、すでに別の2号から指導を受けている扱いになっていないか
- 2号の職務内容が、分野別運用方針が定める「複数の作業員を指導」「工程を管理」に実態として合致しているか
- 雇用条件書・組織図・賃金の設定が、記載する役職や地位と矛盾していないか
特に最後の点は軽視されがちです。誓約書で「職長として複数名を指導する」と記載しながら、雇用条件書上の業務内容や賃金が1号と変わらないままだと、書類間の整合性を問われます。1号からの変更申請では、変更のタイミングで職務と処遇を実態に合わせて整理しておくことが結果的に近道になります。
まだ確定していない点
現時点で公表資料から読み取れない事項
- 更新申請における取扱いの詳細(毎回提出が必要か等)
- 8月20日をまたぐ申請についての経過措置の有無
- 記載例(記入サンプル)の公表予定
- 必要な対象者数を満たさない場合の具体的な審査上の取扱い
入管庁の様式一覧ページには様式のWORDファイルが掲載されていますが、本記事の公開時点で記載例は確認できていません。運用の細部は今後の情報で補われる可能性が高いため、8月20日以降に申請を予定している場合は、最新の公表内容を確認したうえで準備を進めてください。
よくある質問
Q. 1号特定技能外国人の申請でも必要ですか。
A. この様式は2号特定技能外国人の業務内容を申告するものです。入管庁の案内も2号に関するものとして公表されています。
Q. 指導を受ける対象者は、外国人でも日本人でもよいのですか。
A. 様式では対象者の氏名欄について「外国人の場合は在留カード番号も記載」とされており、日本人・外国人のいずれも想定されています。同一事業所・原則同一部署・フルタイムという条件を満たすことが前提です。
Q. 指導対象者が1人しかいない場合はどうなりますか。
A. 2名以上とされている分野では、参考として示された人数に届かないことになります。取扱いの詳細は公表されていませんが、業務内容欄で指導・管理の実態を具体的に説明できるかが実務上の分かれ目になると考えられます。
Q. 複数の2号を同時に申請する場合、誓約書は1通にまとめられますか。
A. 分野ごとの受入れに関する誓約書については名簿(参考様式・補助用紙)による一括提出の取扱いがありますが、この様式について同様の取扱いが認められるかは公表されていません。現時点では申請人ごとに作成する前提で準備するのが安全です。
Q. 記載内容が後から変わった場合はどうすればよいですか。
A. 記載内容と実際の内容に相違がある場合は在留資格が取り消される可能性があるとされています。部署異動や職務変更が生じた場合は、特定技能雇用契約の変更に係る届出など、既存の届出義務との関係も含めて確認が必要です。
2号への変更・更新をご検討中の企業様へ
この誓約書は、様式を埋める作業というより「2号として受け入れる体制が実際にあるか」を書面化するものです。指導対象者の整理、雇用条件書との整合、職務と処遇の設計まで含めて、申請前の段階からご相談いただけます。全国オンライン対応・着手金0円で承っています。
| 申請種類 | 料金(税別) |
|---|---|
| 在留資格変更許可申請(特定技能2号へ) | 50,000円 |
| 在留期間更新許可申請(特定技能) | 30,000円 |
| 初回相談(60分) | 無料 |
受付時間:平日9:00〜18:00(土日祝休)
この記事の情報について
本記事は2026年8月6日時点で出入国在留管理庁が公表している情報に基づいています。運用の詳細は今後変更・補足される可能性がありますので、申請にあたっては必ず最新の公式情報をご確認ください。個別の事案については専門家にご相談ください。

