【特定技能2号 完全ガイド】1号から2号への移行要件・試験・11分野別の条件を解説|2026年最新版

【特定技能2号 完全ガイド】1号からの移行要件・試験・11分野別の条件
受入企業向け 特定技能2号 完全ガイド

【特定技能2号 完全ガイド】
1号からの移行要件・試験・11分野別の条件

特定技能1号の5年を超えて、日本で働き続けてもらうための在留資格が特定技能2号です。在留期間に通算の上限がなく、要件を満たせば家族の帯同も認められます。ただし移行には、分野ごとに定められた試験と実務経験に加え、実際に指導・管理の立場で働いていることが求められます。本記事では、2号の全体像と移行の要件を整理します。

11分野2号の対象分野
上限なし通算在留期間
帯同可配偶者・子
不要支援計画
読了 約10分 更新日:2026年8月20日 カテゴリ:特定技能/2号 執筆:行政書士 鹿間英樹
執筆:行政書士 鹿間英樹(行政書士しかま事務所・東京都行政書士会新宿支部/登録番号 第24080583号)/特定技能・技術・人文知識・国際業務を中心に累計500件超の在留申請に対応
この記事の結論

2号は「試験」と「実務経験」の両方が必要で、要件は分野ごとに大きく異なります。そして試験に合格しただけでは足りません。運用要領では、2号が通常従事する業務は技能実習生や1号特定技能外国人と同一であってはならないとされ、指導・管理の立場にあることが求められます。

準備は1号のうちから始まります。試験対策、実務経験の積み上げ、担当業務の設計。5年が近づいてから考えたのでは間に合わないことが多いのが実際です。

特定技能2号とは|1号との違い

特定技能2号は、熟練した技能を持つ外国人向けの在留資格です。1号より高い専門性が求められる代わりに、在留期間に通算の上限がなく、要件を満たせば家族の帯同も認められます。

項目特定技能1号特定技能2号
通算在留期間原則5年(一定の場合に6年)通算の上限なし
家族帯同認められない要件を満たす場合、配偶者・子の帯同が可能
支援計画必要不要
技能水準相当程度の知識または経験熟練した技能
業務の性質現場作業指導業務・管理業務・自らの判断による専門的技術的業務
対象分野19分野11分野

実際に許可される在留期間は個別の審査によります。在留期間の区分は運用の見直しにより変更されることがあります。

受入企業にとっての意味

2号に移行すると支援計画が不要になるため、登録支援機関へ委託している場合はその費用が発生しなくなります。通算5年の上限もなくなるため、育てた人材を手放さずに済みます。家族と暮らせることは、定着にもつながります。

一方で、指導・管理の立場に置くということは、責任と処遇もそれに応じたものにするということです。日本人と同等以上の報酬という原則は2号でも変わりません。支援の基準が外れるだけで、特定技能所属機関としての基準は引き続き満たす必要があります。

2号の対象分野

特定産業分野は19分野ですが、2号での受入れができるのは11分野です。運用要領では、分野省令において介護分野、リネンサプライ分野、自動車運送業分野、鉄道分野、物流倉庫分野、林業分野、木材産業分野、資源循環分野を除く分野とされています。

2号の対象となる11分野

建設
造船・舶用工業
工業製品製造業
自動車整備
航空
宿泊
農業
漁業
飲食料品製造業
外食業
ビルクリーニング

分野が対象でも、業務区分によっては進めません

工業製品製造業分野については、機械金属加工区分、電気電子機器組立て区分、金属表面処理区分に限られます。分野の名前だけで判断せず、実際に従事している業務がどの区分にあたるかを確認してください。

2号の対象外となる8分野

介護
リネンサプライ
自動車運送業
鉄道
物流倉庫
林業
木材産業
資源循環

介護には別のルートがあります

介護分野に2号はありませんが、介護福祉士の資格を取得して在留資格「介護」へ変更するという道があります。在留期間の上限がなく、家族帯同も可能になる点は2号と同様です。詳細は特定技能1号「介護」から在留資格「介護」へをご覧ください。

移行の共通要件

分野を問わず、次の点が求められます。

1

分野ごとの試験に合格していること

各分野の特定技能2号評価試験(分野により名称が異なります)への合格が基本です。分野によっては技能検定1級などの資格で代えられる場合や、日本語試験の合格を別途求める場合があります。

2

分野ごとに定められた実務経験を有すること

多くの分野で、監督者・指導者としての実務経験が求められます。必要な年数や立場は分野・業務区分によって異なります。

3

業務内容が2号の基準を満たしていること

技能実習生・1号と同一の業務ではないこと、分野ごとに定められた対象者数以上を指導していること。運用要領に明記されています。

4

受入企業が所属機関の基準を満たしていること

協議会への加入、社会保険の加入、労働関係法令・租税の履行などです。会社側の要件は特定技能2号の人材を採用する|受入企業に求められる要件と流れで整理しています。

「熟練した技能」とは何か

2号で求められる熟練した技能とは、自らの判断により高度に専門的・技術的な業務を遂行できること、または監督者として業務を統括しつつ熟練した技能で業務を遂行できることを指します。現場のリーダーとして、複数の作業員を指導できる水準と考えてください。

1号と同じ仕事のままでは移行できません

運用要領では、2号特定技能外国人が通常従事する業務は技能実習生または1号特定技能外国人の業務と同一であってはならず、指導業務、管理業務、または自らの判断で専門的・技術的業務を行うこととされています。あわせて、特定産業分野ごとに定められた対象者数以上を指導していることが必要です。

2026年8月20日以降の在留諸申請では、この点を申告する業務内容に関する誓約書(参考様式第1-32号)の提出が求められます。書き方、分野ごとの必要な対象者数、記載が実態と違った場合のリスクについては、特定技能2号に新様式|業務内容に関する誓約書で詳しく解説しています。

「うちの社員は2号に移れますか」

試験と実務経験の要件、いま任せている業務が2号の基準に届いているか。
移行できるかどうかの確認だけでもご相談いただけます。

分野ごとの要件はどこで確認するか

2号の要件は分野によって大きく異なります。同じ「試験+実務経験」でも、必要な年数、求められる立場、日本語試験の要否がそれぞれ違います。

確認先は「本要領別冊(分野別)」です

技能水準・日本語能力水準に関する試験その他の評価方法は、分野別運用方針および本要領別冊(分野別)で定められています。試験以外の評価方法を採用している分野の取扱いも、本要領別冊に基づいて確認します。

分野・業務区分ごとに細かく分かれているため、自社の分野の別冊を確認せずに判断しないでください。

主な分野は個別に解説しています

建設分野の特定技能2号(評価試験・班長/職長としての実務経験)
外食業・飲食料品製造業の特定技能2号(2号技能測定試験・管理業務の実務経験)
特定技能2号の申請方法(必要書類・手続きの流れ・費用)

変更許可申請中は、変更予定の就労先で働けません

運用要領では、在留資格変更許可申請中は、変更予定の就労先での就労活動は認められないとされています。2号への移行にあわせて転職も行う場合、許可が下りるまでの期間の扱いに注意が必要です。

移行が簡単ではない理由

2号への移行者は、1号の在留者数と比べればまだ限られています。理由は制度の設計そのものにあります。

つまずきやすい点内容
試験の難易度熟練した技能を測る試験であり、1号の技能測定試験とは水準が異なります。分野によっては実施回数も限られます。
実務経験の立場単に長く働いていればよいわけではなく、監督者・指導者としての経験が求められる分野が多くあります。
日本語能力分野によっては日本語試験の合格を別途求めています。
業務内容の実態試験に合格しても、実際の業務が1号や技能実習生と同じであれば要件を満たしません。
指導する人数分野ごとに必要な対象者数が定められています。同一事業所・フルタイムなどの条件もあります。

1号のうちから設計してください

2号を目指すのであれば、1号で働き始めた時点から準備が始まります。

・日本語能力の向上(分野により必要)
・後輩の指導や工程の判断を任せ、監督者としての経験を積ませる
・役職や賃金を、その立場に見合ったものへ整理する
・試験の実施時期を確認し、受験計画を立てる

「5年経ってから考えよう」では間に合わないことが多いのが実際です。

5年で間に合わなかった場合

1号の通算在留期間は原則5年です。試験に合格できないまま5年が近づくケースについて、一定の要件のもとで通算6年を上限に在留期間の更新が認められる取扱いがあります。

主な要件

・不合格となった2号評価試験等で合格基準点の8割以上を取得していること
・引き続き受験すること、合格したら速やかに2号へ変更申請することを本人が誓約すること
・受入企業に継続雇用の意思があり、試験対策の実施体制が整っていること

通算5年の満了前(おおむね3か月前)に、通算在留期間を超える在留に関する申立書(参考様式第1-31号)と、8割以上の得点が確認できる試験結果通知書の写しを添えて、在留期間更新許可申請を行います。

あくまで例外的な取扱いです

8割に届かなければ対象になりません。また、試験結果通知書に得点や得点率が記載されていない場合、疎明が難しくなります。対象外とされている分野もあります。

この取扱いを前提に計画を立てるのではなく、5年のうちに移行を完了させる前提で準備を進めてください。

よくある質問

特定技能2号の対象分野はいくつですか?
11分野です。運用要領では、分野省令において介護分野、リネンサプライ分野、自動車運送業分野、鉄道分野、物流倉庫分野、林業分野、木材産業分野、資源循環分野を除く11分野とされています。なお工業製品製造業分野については、機械金属加工区分、電気電子機器組立て区分、金属表面処理区分に限られます。
特定技能2号になるには何が必要ですか?
分野ごとに定められた試験への合格と実務経験が基本です。分野によっては技能検定1級などの資格で試験に代えられる場合や、日本語試験の合格を別途求める場合があります。あわせて、実際に従事する業務が2号の基準を満たしていること、受入企業が特定技能所属機関としての基準を満たしていることが必要です。
2号の業務は1号と同じ内容でよいですか?
認められません。運用要領では、2号特定技能外国人が通常従事する業務は技能実習生または1号特定技能外国人の業務と同一であってはならず、指導業務、管理業務、または自らの判断で専門的・技術的業務を行うこととされています。あわせて、特定産業分野ごとに定められている対象者数以上を指導していることが必要です。
分野ごとの要件はどこで確認しますか?
本要領別冊(分野別)です。技能水準・日本語能力水準に関する試験その他の評価方法は、分野別運用方針および本要領別冊(分野別)で定められています。試験以外の評価方法を採用している場合の取扱いも、本要領別冊に基づいて確認します。
2号に移行すると支援計画は不要になりますか?
不要になります。1号特定技能外国人支援計画の作成・実施は2号には適用されず、登録支援機関へ委託している場合はその委託費が発生しなくなります。ただし、支援に関する基準が外れるだけで、特定技能所属機関としての基準は引き続き満たす必要があります。
2号試験に不合格でも在留を延長できますか?
一定の要件を満たす場合に限り、通算在留期間6年を上限として在留期間更新が許可される取扱いがあります。不合格となった2号評価試験等で合格基準点の8割以上を取得していること、引き続き受験する意思を誓約すること、受入れ機関に継続雇用の意思があることなどが求められます。対象外とされている分野もありますのでご確認ください。
他社の2号人材を採用することはできますか?
できます。本人はすでに技能水準の要件を満たしているため、論点は受入企業側に移ります。協議会への加入、業務区分の一致、所属機関としての基準の充足が確認されます。詳細は特定技能2号の人材を採用するをご覧ください。

申請のご依頼と費用

2号移行の可否確認から、業務内容・指導体制の整理、書類作成、申請取次まで対応します。当事務所は特定技能に特化し、来客対応を行わない完全オンライン体制で運営しています。

申請費用|当事務所の報酬
申請の種類報酬(税別/1名)備考
在留資格変更許可申請
(1号から2号へ)
50,000円必要書類一式の作成を含みます
在留期間更新許可申請30,000円2号取得後の更新にも対応します
初回相談無料移行できるかの確認のみでも可
着手金は不要で、申請時点でのお支払いです。入管に納める在留許可手数料、在留カード発行手数料等の実費は別途となります。書類の状況等で工数が大きく増える場合は、着手前にお見積りをご提示します。

2号で対応している業務

移行の可否確認(分野・業務区分・実務経験の整理)/指導体制と業務内容の確認/必要書類一式の作成/在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請/協議会加入手続きのサポート/家族の在留資格に関するご相談

まとめ

この記事のまとめ

  • 2号は通算在留期間の上限がなく、要件を満たせば家族帯同も可能——支援計画も不要になる
  • 対象は11分野——工業製品製造業は3区分に限られる。介護は在留資格「介護」への移行ルート
  • 移行には試験と実務経験の両方が必要——分野ごとに要件が大きく異なる
  • 試験に合格しただけでは足りない——技能実習生・1号と同一の業務では認められず、分野ごとに定められた対象者数以上を指導していることが必要
  • 分野別の要件は本要領別冊(分野別)で確認する
  • 計画的な準備が要る——1号のうちから指導・管理の立場に移していく設計を
  • 5年で間に合わない場合の取扱いはあるが例外的——8割以上の得点などの要件があり、対象外の分野もある

2号への移行を、5年のうちに終わらせるために

移行できるかどうかの判断、必要な準備、申請手続きまで。
全国オンラインで対応しています。準備段階のご相談も歓迎です。

初回相談無料 着手金0円 全国オンライン対応

参考にした一次情報

出入国在留管理庁「特定技能外国人受入れに関する運用要領」および本要領別冊(分野別)
出入国在留管理庁「『特定技能外国人受入れに関する運用要領』の一部改正について」(令和8年8月20日、令和7年9月30日)
出入国在留管理庁「2号特定技能外国人の業務内容について」(令和8年8月5日)
出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」
分野別運用方針(各分野)

この記事の情報について

本記事は2026年8月20日時点で公表されている情報に基づいています。特定技能2号の要件は分野・業務区分によって異なり、分野ごとの詳細は本要領別冊(分野別)および分野別運用方針で定められています。運用要領および関係省令は改正されることがありますので、実際の申請にあたっては出入国在留管理庁の最新の公表内容をご確認いただくか、当事務所までご相談ください。許可の可否および在留期間は個別の審査によります。

執筆:行政書士 鹿間英樹(行政書士しかま事務所/東京都新宿区西新宿4-40-5 西新宿ビューハイツ903)

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