特定技能2号の家族帯同|家族滞在の必要書類と呼び寄せの流れ
特定技能2号の家族帯同|家族滞在の必要書類と申請の流れ
特定技能2号になると、配偶者と子を「家族滞在」で呼び寄せられます。在留期間の上限がなくなることと並んで、日本で働き続けるうえで大きな意味を持つ違いです。この記事では、海外から呼び寄せる場合と日本にいる家族が切り替える場合に分けて、必要書類と流れを整理しました。2026年6月から写真のルールが変わっている点にも触れています。
- 呼び寄せられるのは配偶者と子だけです。親や兄弟姉妹は家族滞在の対象になりません。
- 海外からの呼び寄せは認定申請、日本にいる家族は変更申請です。必要書類はほぼ共通ですが、写真の扱いなどが異なります。
- 実務上の要点は扶養能力の資料です。在職証明書等と、住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書を用意します。
- 写真のルールが変わりました。令和8年6月14日以降に交付される在留カードからは、1歳以上の方について写真の提出が必要です。
- 家族滞在では就労できません。働くには資格外活動許可が必要で、原則として週28時間以内です。
2号だけ家族を呼べる理由
出入国在留管理庁が示す「家族滞在」の該当活動には、対象となる在留資格が列挙されています。そこに特定技能2号は入っていますが、特定技能1号は入っていません。これが1号と2号で扱いが分かれる理由です。
該当するのは「扶養を受ける配偶者又は子として行う日常的な活動」です。親や兄弟姉妹は対象外で、ここを誤解したまま準備を進めてしまうケースが少なくありません。在留期間は、法務大臣が個々に指定する期間(5年を超えない範囲)です。
海外から呼び寄せる場合の必要書類
本国にいる配偶者や子を呼び寄せる場合は、在留資格認定証明書交付申請になります。
| 書類 | 内容・注意点 |
|---|---|
| 在留資格認定証明書 交付申請書 | 1通。入管庁のサイトからダウンロードできます。 |
| 写真 | 1葉。指定の規格を満たしたものを申請書に添付します。 |
| 返信用封筒 | 1通。定形封筒に宛先を明記し、簡易書留用の郵便切手を貼付します。 |
| 身分関係を証する文書 | 戸籍謄本、婚姻届受理証明書、結婚証明書の写し、出生証明書の写しのいずれか。これらに準ずる文書でも可とされています。 |
| 扶養者の在留カード 又は旅券の写し | 1通。ここでいう扶養者が、2号特定技能外国人本人です。 |
| 扶養者の職業及び 収入を証する文書 | 在職証明書又は営業許可書の写し等が1通。あわせて住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書が各1通。総所得と納税状況の両方が記載されていれば、いずれか一方で足ります。 |
日本で発行される証明書は、いずれも発行日から3か月以内のものが必要です。外国語の書類には日本語訳を添付します。審査の過程で、上記以外の資料を求められることがあります。
日本にいる家族が切り替える場合
すでに他の在留資格で日本にいる家族が家族滞在へ切り替える場合は、在留資格変更許可申請です。必要書類は認定申請とほぼ同じで、身分関係を証する文書、扶養者の在留カード又は旅券の写し、扶養者の職業及び収入を証する文書をそろえます。
違いは、返信用封筒が不要なことと、パスポート及び在留カードを提示することくらいです。変更申請はオンラインでも行えるため、書類がそろっていれば窓口に出向く必要はありません。
つまずきやすい4つの点
1. 写真のルールが2026年6月から変わりました
16歳未満は不要、ではなくなりました
変更・更新・取得の申請について、令和8年6月14日以降に交付される在留カードからは、1歳以上の方について写真の提出が必要になりました。令和8年6月13日以前は、写真が不要なのは16歳未満の方とされていました。
以前の運用のまま「子どもは16歳未満だから写真は不要」と考えて準備すると、書類が不足します。子どもを含む申請では特に注意してください。
2. 課税証明書と納税証明書の取得先
住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書は、1月1日現在に住んでいた市区町村から発行されます。転居していると、現在の役所では取得できません。転勤の多い方は、ここで日数を取られます。
入国後間もない場合や転居等により発行されない場合は、最寄りの地方出入国在留管理官署に問い合わせることとされています。
3. 提出書類が揃っていないと不利益を受けることがあります
入管庁は、提出書類が揃っていない申請の場合、大幅に審査が遅れる、または不利益処分となり得る可能性があると明示しています。そろえてから出す、が原則です。
4. 家族滞在では働けません
家族滞在は就労が認められる在留資格ではありません。働くには資格外活動許可が必要で、許可を受けた場合でも原則として週28時間以内という制限があります。「家族を呼べば世帯収入が増える」という前提で生活設計を立てると、想定が崩れます。呼び寄せを検討する段階で確認しておいてください。
申請の流れ
2号への変更許可を得る
家族の申請は2号の許可が起点になります。許可前に家族の手続きを進めることはできません。
身分関係と収入の資料を集める
本国の婚姻証明書・出生証明書は取得に時間がかかることがあります。翻訳も必要です。課税・納税証明書とあわせて、早めに着手します。
認定申請または変更申請
海外にいる家族は認定申請、日本にいる家族は変更申請です。
査証申請・入国(呼び寄せの場合)
交付された在留資格認定証明書をもとに、在外公館で査証を申請します。証明書には有効期間があるため、入国までのスケジュールに余裕を持たせてください。
入国後の住居地の届出
住居地を定めた後、市区町村への届出が必要です。以後、引っ越しや在留カード記載事項の変更のたびに届出が生じます。
許可を保証するものではありません
2号の在留資格があっても、家族滞在の申請が当然に許可されるわけではありません。婚姻関係の実態、扶養能力、これまでの在留状況などを踏まえた個別の審査になります。渡航や退職の予定を確定させる前に、この点を織り込んでおいてください。
2号移行と家族の呼び寄せをまとめて
2号への変更、その後の家族滞在の申請まで、スケジュールを含めてご相談いただけます。
着手金は不要です。
よくある質問
呼び寄せられる家族の範囲はどこまでですか。
配偶者と子です。家族滞在は「扶養を受ける配偶者又は子として行う日常的な活動」と定められているため、親や兄弟姉妹は対象になりません。
扶養能力はどの書類で示しますか。
在職証明書等の職業がわかる書類と、住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書です。総所得と納税状況の両方が記載されていれば、いずれか一方で足ります。
子どもの写真は必要ですか。
変更・更新・取得の申請では、令和8年6月14日以降に交付される在留カードから、1歳以上の方について写真の提出が必要になりました。それ以前は16歳未満が不要とされていたため、以前の運用のまま準備すると不足します。
家族滞在で働くことはできますか。
家族滞在は就労が認められる在留資格ではありません。就労するには資格外活動許可が必要で、許可を受けた場合でも原則として週28時間以内という制限があります。
特定技能1号でも家族と暮らせますか。
1号は家族滞在の対象になっていません。ただし、例外的に「特定活動」での在留が認められる取扱いがあります。すでに日本で家族と暮らしていた方が1号へ移行する場面を想定したもので、海外にいる家族を新たに呼び寄せられるものではありません。個別の判断になるため、事前の確認が必要です。
介護分野の1号から2号へ移行して家族を呼べますか。
介護分野には特定技能2号が設けられていません。在留期間の上限をなくし家族帯同を可能にするには、介護福祉士の資格を取得して在留資格「介護」へ移行する経路になります。
ご依頼と費用
家族の申請は、2号への変更許可が下りてから進めることになります。全体のスケジュール設計が重要になるため、移行を考え始めた段階でご相談いただくのが確実です。当事務所は特定技能に特化し、来客対応を行わない完全オンライン体制で運営しています。受入企業からのご依頼のほか、ご本人からのご相談にも対応しています。
| 手続き | 報酬 | 備考 |
|---|---|---|
| 特定技能2号への移行 (在留資格変更許可申請) | 50,000円 | 1名あたり |
| 家族滞在の申請 (認定・変更) | 50,000円 | 1名あたり |
| 在留期間更新許可申請 | 30,000円 | 1名あたり |
| 初回相談 | 無料 | 要件の確認のみでも可 |
まとめ
この記事のまとめ
- 対象は配偶者と子——親や兄弟姉妹は含まれない
- 呼び寄せは認定申請、日本にいる家族は変更申請——必要書類はほぼ共通
- 要点は扶養能力の資料——在職証明書等と課税・納税証明書
- 課税・納税証明書は1月1日時点の市区町村——転居していると取得先が変わる
- 写真は1歳以上で必要に——令和8年6月14日以降に交付される在留カードから
- 家族滞在では就労できない——資格外活動許可を得ても原則週28時間以内
- 申請は2号の許可が起点——スケジュールは逆算して組む
2号への移行をご検討中の企業様へ
要件の確認から申請、その後の家族の呼び寄せまで。
全国オンラインで対応しています。
参考にした一次情報
出入国在留管理庁「在留資格『家族滞在』」(提出書類・提出書類のチェックシート)出入国管理及び難民認定法 別表第一の四の表(e-Gov法令検索)
この記事の情報について
本記事は2026年9月5日時点で出入国在留管理庁が公表している情報に基づいています。提出書類や運用は変更されることがありますので、申請にあたっては必ず最新の情報をご確認ください。審査の過程で記載以外の資料を求められる場合があります。許可の可否は個別の審査によります。
執筆:行政書士 鹿間英樹(行政書士しかま事務所/東京都新宿区西新宿4-40-5 西新宿ビューハイツ903)



