介護分野の特定技能協議会|入会手続き・必要書類・証明書の有効期間

介護分野の特定技能協議会|入会手続き・必要書類・所要期間
介護事業所向け 2026年8月版

介護分野における特定技能協議会
入会手続き・必要書類・入会証明書の有効期間

介護分野で特定技能外国人を受け入れる法人は、在留諸申請を行う前に協議会の構成員となり、入会証明書の発行を受ける必要があります。入会証明書がなければ、申請しても許可されません。採用のスケジュールは、この手続きに引きずられます。

公開日:2026年8月1日 更新日:2026年8月11日 カテゴリ:特定技能/介護 執筆:行政書士 鹿間英樹

介護分野の協議会は、加入して終わりではありません。入会証明書には有効期間があり、登録された事業所でしか受け入れられず、更新のたびに登録情報を最新化する必要があります。そして入会証明書がなければ在留諸申請は許可されないため、採用スケジュールの起点はここになります。

2〜3週間入会証明書の発行までの目安
無料入会費・年会費はかからない
1年→4年入会証明書の有効期間
執筆:行政書士 鹿間英樹(行政書士しかま事務所・東京都行政書士会新宿支部/登録番号 第24080583号)/特定技能・技術・人文知識・国際業務を中心に累計500件超の在留申請に対応

この記事の結論

採用の起点は、入管ではなく協議会です。
逆算を間違えると、入社日が動きます。

入会申請から入会証明書の発行までは、通常2〜3週間程度とされています。ただしこれは登録内容に不備がなかった場合の期間です。登録内容によっては事務局から差戻しがあり、対応するまで確認は完了しません。登録する事業所が多いほど、確認する書類も増えるため、その分時間がかかります。入会証明書がなければ在留諸申請は許可されないので、入社日から逆算する際は、この期間を最初に置いてください。

入会証明書がなければ、在留諸申請は許可されません

在留諸申請より前に構成員となり、受入事業所の情報が登録された入会証明書の発行を受けている必要があります。入会証明書は、新規の認定・変更申請だけでなく、既に雇用している特定技能外国人の在留期間更新許可申請の際にも提出を求められます。採用のときだけの手続きではありません。

1. 介護分野の協議会とは

特定技能では分野ごとに協議会が設置されており、受入れ機関は構成員となる必要があります。介護分野は「介護分野における特定技能協議会」です。厚生労働大臣により設置され、事務局窓口は公益社団法人国際厚生事業団(JICWELS)が担っています。

項目内容
入会の対象介護分野で特定技能1号の外国人材を受け入れるすべての法人(受入機関)。技能実習や在留資格「介護」、EPAで既に外国人を受け入れている場合も入会が必要
登録支援機関入会の対象外。入会対象は受入機関のみ
入会単位事業所単位ではなく受入機関単位(法人単位)
入会費・年会費かかりません
手続き方法協議会申請システムによるオンライン手続きのみ。FAXや郵送は受付なし
入会証明書システム上でダウンロード。郵送はなし。ダウンロード回数の上限もなし

2. 手続きの流れと所要期間

STEP 1|アカウント作成・入会申請
協議会申請システムでアカウントを作成し、受入機関情報と、受入れを予定している事業所の情報を入力します。事業所ごとに必要書類を提出します。
STEP 2|事務局の確認(差戻しがあれば修正・再申請)
事務局窓口で確認が行われます。登録内容によっては差戻しがあり、差戻事項に対応するまで確認は完了しません。
STEP 3|入会証明書の発行(通常2〜3週間程度)
事務局の確認完了後、厚生労働省における確認を経て発行されます。表面に法人情報・有効期間・構成員遵守事項、裏面に確認が完了した受入事業所の情報が記載されます。
STEP 4|地方出入国在留管理局へ在留諸申請
「介護分野における特定技能外国人の受入れに関する誓約書」と、有効期限内の入会証明書を提出します。入会証明書は在留期間更新許可申請の際にも求められます。
STEP 5|就労開始後4か月以内に外国人情報を登録
協議会申請システムに外国人情報を入力し、必要書類を提出します。特定技能1号として就労を開始していない外国人の情報は登録できません。

スケジュールは協議会側に引きずられます

入管の審査期間だけを見て入社日を逆算すると間に合いません。入会申請 → 確認2〜3週間 → 在留諸申請 → 審査という順に積み上げてください。祝祭日を挟む週は通常より長くかかる場合があるとされています。

3. 必要書類

タイミング単位必要書類
入会申請時受入れ予定の事業所ごとに2点① 介護分野における業務を行わせる事業所の概要書等(分野参考様式第1-2号)
② 事業所の指定通知書
外国人登録時
(就労開始後4か月以内)
外国人ごとに3点① 雇用条件書(別紙「賃金の支払」を含む/参考様式第1-6号)
② 1号特定技能外国人支援計画書(参考様式第1-17号)
③ 在留カードの写し

概要書と雇用条件書・支援計画書は、地方出入国在留管理局へ提出した(または提出予定の)書類の写しを提出します。法人内のすべての事業所を登録する必要はなく、受入れを予定している事業所のみ登録します。書類はいずれもPDFで協議会申請システムへアップロードします。
なお、システムの入力項目や画面構成は変更される場合がありますので、実際の操作は最新の操作マニュアルをご確認ください。

在留カードの写しは「特定技能1号」と記載されたものに限られます

在留カードの写しは、「特定技能1号」と明記された在留期限内のものに限られます。また、雇用条件書・支援計画書について、一部のページが欠落している場合や記載が不鮮明である場合は差戻しの対象とされています。スキャンの品質も確認してください。

末尾に署名のあるものが手元にある場合は、署名入りのものを提出します。署名欄が空欄のままでも構いませんが、後日、地方出入国在留管理局へ提出したものと内容に相違ないかの確認が事務局から入る場合があるとされています。

4. どれくらい時間がかかるか

入会申請から入会証明書の発行までは、事務局窓口での確認が完了し、厚生労働省における確認を経て、通常2〜3週間程度とされています。祝祭日を挟む週は、通常より長くかかる場合があるとされています。

ただしこれは、登録内容に不備がなかった場合の期間です。

不備があると、その分だけ延びます

登録内容によっては事務局窓口から差戻しがあり、差戻事項に対応するまで確認は完了しません。対応して再申請すると、そこから改めて確認期間が始まります。

差戻しの理由は協議会申請システム上に記載されます。入会申請後1週間経っても連絡がない場合は、事務局窓口へ連絡するよう案内されています。

登録する事業所が多いほど、時間がかかります

確認の対象は、事業所ごとの概要書と指定通知書です。登録する事業所が増えれば、その分だけ確認される書類も増えます。そして、どこか1か所に不備があれば、そこへの対応が必要になります。

数十の事業所を抱える法人では、想定より大幅に時間がかかることがあります。法人内のすべての事業所を登録する必要はありません。受入れを予定している事業所に絞り、指定通知書が手元に揃っているかを事前に確認しておくだけでも、往復を減らせます。

指定通知書が見つからない場合は、再発行から

受入れ予定の事業所の指定通知書が手元にない場合は、都道府県等に確認し、可能であれば再発行を受けるよう案内されています。再発行の対応が不可と言われた場合は、事務局窓口へ問い合わせることとされています。再発行には時間がかかりますので、着手は早いほど安全です。

担当者の登録情報は最新にしておく

事務局からの連絡は、システムに登録された担当者宛に届きます。担当者が異動・退職した場合は、新しい担当者のアカウントを作成し、旧担当者のアカウントを削除します。登録されているメールアドレスに連絡がつかない状態だと、差戻し等が生じたときに気づけません。

なお、1つのアカウントに登録できるメールアドレスは1つのみで、同一法人内で2人以上の担当者が同じメールアドレスを使うことはできません。

5. 入会証明書の有効期間

入会証明書には有効期間が設けられています。初回発行時は発行日から1年間、一度更新すると次回以降は4年間です。有効期間の更新申請は、有効期限の4か月前から可能です。

初回だけ1年です。ここを見落とすと申請が止まります

初めて入会した法人は、1年後に更新手続きが必要になります。4年だと思い込んでいると、次の採用のときに証明書が失効しています。有効期限が切れている場合、システム上で入会証明書のダウンロードボタン自体が押せなくなります。

更新の際には、システム上の登録情報(受入機関情報・事業所情報・外国人情報および提出書類)を最新に更新することとされています。雇用条件書を契約更新後のものに差し替えるなどの作業が伴いますので、期限直前に始めると間に合いません。

概要書と指定通知書は、原則として差し替え不要です

「介護分野における業務を行わせる事業所の概要書等(分野参考様式第1-2号)」は、変更が生じた場合も書類を更新する必要はないとされています。「事業所の指定通知書」についても、指定通知書の有効期限が過ぎた場合の差し替えは求められていません。

ただし、事業所が指定解除を受けた場合や、常勤職員数が特定技能外国人数に満たない場合など、受入れ要件を満たさなくなった場合は受入れができません。関係法令・関係規程を遵守していないことが判明した場合、事務局による退会措置が取られる場合があるとされています。

6. 訪問系サービスに従事させる場合

特定技能外国人を訪問介護などの訪問系サービスに従事させる場合、協議会への入会とは別に、要件確認の手続きがあります。入会証明書が発行されれば訪問系サービスにも従事させられる、というわけではありません。

確認するのは入管ではなく、巡回訪問等実施機関です

訪問系サービスに従事させる事業所の遵守事項等は、地方出入国在留管理局への申請時ではなく、訪問系サービスに従事させる前に確認されます。事業所から提出された書類に基づいて事前に確認が行われ、訪問系サービスに従事する外国人ごとに適合確認書が交付されます。

本人側にも介護職員初任者研修課程等の修了と原則1年以上の実務経験が必要です。要件と事業所の準備については、外国人ヘルパーは訪問介護に出せるか|特定技能の要件と事業所の準備で詳しく解説しています。

7. よくあるご質問

Q. 在留資格の申請をしてから協議会に入会してもよいですか。

A. できません。令和6年6月15日以降の在留諸申請では、申請より前に構成員となり、受入事業所の情報が登録された入会証明書の発行を受けている必要があります。入会証明書がない場合、在留諸申請を行っても許可されないこととされています。

Q. 入会費や年会費はかかりますか。

A. かかりません。介護分野の協議会では、入会費・年会費などの費用は不要とされています。

Q. 申請してからかなり経ちますが、入会証明書が出ません。

A. まず協議会申請システムで「入会証明書ダウンロード」ボタンが表示されているかをご確認ください。表示されていない場合は、差戻しになっていないかを確認します。差戻しがあると、対応するまで確認が完了しません。差戻理由はシステム上に記載されています。担当者が変わっている場合は通知に気づいていない可能性がありますので、アカウントの登録内容もあわせて確認してください。入会申請後1週間経っても連絡がない場合は、事務局窓口へお問い合わせください。

Q. 事業所が多いのですが、何か注意点はありますか。

A. 登録する事業所が増えるほど、確認される概要書・指定通知書の数も増えるため、その分だけ時間がかかります。法人内のすべての事業所を登録する必要はありませんので、実際に受入れを予定している事業所に絞ってください。指定通知書が手元にない事業所がある場合は、都道府県等への再発行依頼から時間がかかりますので、早めに確認しておいてください。

Q. 病院で受け入れる場合も指定通知書が必要ですか。

A. 必要です。病院や診療所においても、公的医療保険の適用を受ける診療や調剤を行うためには、あらかじめ開設者が地方厚生(支)局長による保険医療機関等の指定を受ける必要があるとされており、保険医療機関に関する指定通知書を提出することとされています。

Q. 入会証明書の有効期限はどれくらいですか。

A. 初回発行時は1年間、更新後は4年間です。更新申請は有効期限の4か月前から可能です。初回だけ1年である点にご注意ください。なお、有効期限を過ぎても直ちに退会となるわけではありませんが、手続きを行わず事務局から連絡がつかない受入機関については、入会規程に基づき事務局の判断で退会措置が取られる場合があるとされています。

Q. 1人の外国人が2つの事業所を兼務している場合はどう登録しますか。

A. 主な就労先としてどちらか1つの事業所に絞って登録します。選定の基準は特に設けられていません。ただし前提として、兼務するすべての事業所の情報が入会証明書に記載されている必要があります。

Q. 訪問介護でも同じ手続きですか。

A. 協議会への入会手続き自体は共通ですが、訪問系サービスに従事させる場合は、入会とは別に、要件に係る書類を提出し、外国人ごとに適合確認書の交付を受ける必要があります。詳しくは外国人ヘルパーは訪問介護に出せるかをご覧ください。

Q. 特定技能外国人が0名になりました。退会が必要ですか。

A. 今後も受け入れる可能性や意向がある場合、退会は必要ありません。システム上で外国人情報の削除申請を行ってください。なお、退会後に新たに受け入れる場合は、入会申請からやり直しになります。

申請のご依頼について

当事務所は特定技能に特化し、来客対応を行わない完全オンライン体制で運営しています。協議会の手続きと在留諸申請は順序が決まっているため、スケジュールの組み立てからご相談いただけます。

特定技能の申請・届出費用

表示はすべて税別/着手金なし

在留資格認定証明書
交付申請
50,000
海外から呼び寄せる場合
在留資格変更
許可申請
50,000
技能実習・留学等からの変更
在留期間更新
許可申請
30,000
受入れ後の更新

定期届出は30,000円(1所属機関あたり3名まで、4名以降は1名につき5,000円)、随時届出は1件20,000円です。入管の手数料等の実費は別途申し受けます。

協議会の手続きから、在留申請までご相談ください

「どの事業所を登録すべきか判断できない」「入会証明書の有効期限が切れていた」「入社日から逆算してスケジュールを組みたい」——受入れの前段でつまずきやすい部分です。
在留諸申請のご依頼とあわせて、進め方のご相談も承ります。全国オンライン対応です。

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参考にした一次情報

介護分野における特定技能協議会事務局「協議会手続きに関するQ&A」
厚生労働省「『介護分野における特定技能協議会』手続きの流れ」
法務省・厚生労働省「特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領-介護分野の基準について」(令和7年4月21日一部改正)
厚生労働省「外国人介護人材の訪問系サービス従事における留意点について」(令和7年3月31日付け社援発0331第40号、老発0331第12号)及び同Q&A
出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」

本記事は2026年8月11日時点で公表されている情報に基づいて作成しています。協議会の手続き・必要書類・システムの仕様は変更されることがありますので、実際のお手続きにあたっては協議会事務局の最新の案内をご確認いただくか、当事務所までご相談ください。
執筆:行政書士 鹿間英樹(行政書士しかま事務所/東京都新宿区西新宿4-40-5 西新宿ビューハイツ903)