特定技能2号の更新で問われること|誓約書の記載と実態のずれ

特定技能2号の更新|誓約書で問われる指導・管理の実態
受入企業向け 更新前の確認

特定技能2号の更新|誓約書で問われる指導・管理の実態

2026年8月20日以降の在留諸申請から、2号特定技能外国人の業務内容に関する誓約書(参考様式第1-32号)の提出が必要になりました。指導を受ける対象者を氏名で特定して記載する様式です。それ以前に2号を取得した方にとっては、次の更新がこの様式の初回になります。書面で何を示すことになるのか、あらかじめ確認しておく必要があります。

第1-32号業務内容に関する誓約書
8/20以降の在留諸申請から
3年/1年/6月2号の在留期間
読了 約8分 更新日:2026年9月5日 カテゴリ:特定技能/2号 執筆:行政書士 鹿間英樹
執筆:行政書士 鹿間英樹(行政書士しかま事務所・東京都行政書士会新宿支部/登録番号 第24080583号)/特定技能を中心に累計500件超の在留申請・届出に対応
この記事の結論
  • 更新のたびに、指導・管理の実態を書面で示すことになります。誓約書は在留期間更新許可申請の提出書類にも記載されており、指導を受ける対象者の氏名・事業所及び所属部署名・役職又は地位・指導を受ける職務内容を記載します。
  • 2号の業務は、技能実習生または1号特定技能外国人の業務と同一であってはならないとされています。誓約書ではこの違いも記載します。
  • 対象者に数えられない人が3種類あります。異なる事業所に出勤している者、フルタイム勤務ではない者、他の2号から指導を受けている者です。
  • 書けない場合は、書き方ではなく業務分担の問題です。役職の発令や職務範囲の整理には時間がかかるため、早めの確認が必要になります。
  • 記載内容と実態に相違があれば在留資格が取り消される可能性があり、虚偽記載は特定技能所属機関の欠格事由に該当するとされています。

次の更新から何が変わるのか

出入国在留管理庁は令和8年8月5日、2号特定技能外国人の在留諸申請について、業務内容と指導を受ける対象者を申告する誓約書を新たに求めると公表しました。適用は8月20日以降の申請からです。同日付の運用要領改正で、この誓約書が特定技能2号の確認対象の書類として掲げられました。

2号特定技能外国人に付与される在留期間は、3年、1年又は6月です。初回から3年が出るとは限らないため、1年で許可された方は取得の翌年に更新を迎えます。

これまでとの違い

従来の2号の申請では、技能試験の合格や分野ごとに定められた実務経験を証明する資料により、技能水準を確認する形が中心でした。指導を受ける対象者を氏名で特定し、その職務内容まで記載する様式は設けられていませんでした。

今回の誓約書によって、分野別運用方針が定める「複数の作業員を指導」「工程を管理する業務」といった2号の業務内容が、具体的な人と業務の形で示されることになります。

したがって、8月20日より前に2号を取得した方については、次の更新がこの様式を作成する最初の機会になります。誓約書そのものの記載事項は、特定技能2号「業務内容に関する誓約書」の書き方で整理しています。

更新申請でも提出します

この誓約書は、在留資格変更許可申請だけでなく在留期間更新許可申請でも提出します。特定技能2号の提出書類一覧表に、提出書類として記載されています。

つまり、2号で在留を続ける限り、更新のたびに指導・管理の実態を書面で示すことになります。

誓約書で書くことになる2つのこと

様式は大きく2つのパートに分かれています。

1

2号本人の業務内容

所属部署名、役職又は地位、具体的な職務内容。加えて、技能実習生や1号特定技能外国人との職務内容の違いを記載します。

2

指導を受ける対象者

氏名(外国人の場合は在留カード番号も)、事業所及び所属部署名、役職又は地位、指導を受ける職務内容。様式には5名分の欄があり、足りない場合は追加します。

「同一であってはならない」が基準です

運用要領では、2号が通常従事する業務は技能実習生または1号特定技能外国人の業務と同一であってはならないとされています。また、指導業務・管理業務・自らの判断による専門的技術的業務であること、分野ごとに定められた対象者数以上を指導していることが明記されています。

つまり、1号との違いを書けないのであれば、書き方の問題ではなく業務分担の問題ということになります。

対象者に数えられない3つの条件

指導を受ける対象者として記載できる人には条件があります。運用要領では、次に該当する方は指導の対象者に含まれないとされています。

対象者に含まれない人補足
異なる事業所に
出勤している者
様式では、同一の事業所に出勤し原則同一の所属部署に所属する者とされています。
フルタイム勤務
ではない者
パート・アルバイトは数えられません。
他の2号特定技能外国人から
指導を受けている者
同じ人を2人の2号の対象者として重ねて記載することはできません。

分野ごとに必要な対象者数が様式に参考として示されており、多くの分野で2名以上とされています。自動車整備分野と航空分野の空港グランドハンドリング区分は1名以上、漁業分野と外食業分野は記載がありません。

人の入れ替わりでも影響します

この3つの条件は、時間の経過でも変化します。取得時に人数を満たしていても、更新時には足りなくなっていることがあります。

  • 対象者が退職した
  • 対象者が別の事業所へ異動した
  • 対象者が育児等の事情でフルタイム勤務でなくなった
  • 同じ事業所で2人目の2号を受け入れ、対象者を分け合うことになった

いずれも通常の人事の中で起こることです。これらが誓約書の要件に影響するという点を意識しておくことが、更新をスムーズに進める前提になります。

更新前に確認すること

確認しておきたい5点

  • 2号本人の役職又は地位が発令され、社内で認識されているか
  • 2号本人の職務に、自らの判断を伴う場面があるか(工程順序の決定、品質や安全の最終判断など)
  • 同一事業所・原則同一部署に、フルタイム勤務の指導対象者が分野の必要数だけ在籍しているか
  • その対象者が、他の2号から指導を受ける扱いになっていないか
  • 雇用条件書や賃金規程が、記載する役職や職務内容と整合しているか

1点目と2点目は、書き出してみると差がはっきり出ます。「社員」「作業員」といった表記では1号や技能実習生と区別がつきません。班長、職長、主任、店長など、社内で発令している役職名を記載することになります。

職務内容も同様で、「調理」「製造」「施工」といった一語では違いが出ません。どの工程で、何を、誰の判断で決めているのか。自らの判断が入る場面を書き出すと、1号との違いが自然に見えてきます。

いつから着手するか

在留期限の3か月前には状況を確認しておくことをおすすめします。役職の発令や職務範囲の整理、人員の配置には時間がかかるためです。1年の在留期間が付与されている方は、許可が下りた時点で次の更新を意識しておくくらいでちょうどよいと考えています。

書けないと分かったときの対応

確認した結果、指導対象者が足りない、1号との違いを説明できない、という場合があります。この場合に取れる対応は限られます。

1

業務分担を組み直す

2号本人に指導・管理の業務を実際に担わせ、1号や技能実習生との役割を分けます。実態を伴わせることが前提です。

2

役職を発令する

指導・管理の立場にあることを社内の人事上も明確にします。あわせて雇用条件書や処遇との整合を確認します。

3

配置を見直す

指導対象者が同一事業所・原則同一部署にいる状態を作ります。採用や配置転換を伴う場合は数か月を見込んでください。

形式的な対応は取れません

人数を満たすために形だけ役職を付ける、実際には指導していない人を記載する、といった対応は取れません。

入管庁は、記載内容と実際の内容に相違がある場合は在留資格が取り消される可能性があること、虚偽の内容を記載した場合は特定技能所属機関としての欠格事由に該当することを明示しています。欠格事由に該当すれば、影響は2号だけでなく特定技能外国人の受入れ全体に及びます。

誓約書には2号特定技能外国人本人の署名欄があります。本人が内容を理解したうえで署名する構造になっているため、実態と異なる記載を本人に署名させることも避けなければなりません。

「この体制で更新できますか」

指導対象者が要件を満たしているか、1号との違いを説明できるか。
更新期を迎える前の段階からご相談いただけます。着手金は不要です。

よくある質問

更新のときも誓約書は必要ですか。

必要です。特定技能2号の提出書類一覧表に、2号特定技能外国人の業務内容に関する誓約書(参考様式第1-32号)が在留期間更新許可申請の提出書類として記載されています。更新のたびに作成することになります。

指導を受ける対象者に数えられない人はいますか。

います。当該外国人と異なる事業所に出勤している者、フルタイム勤務ではない者、他の2号特定技能外国人から指導を受けている者は、指導の対象者に含まれないとされています。

1号との職務内容の違いが書けない場合はどうすればよいですか。

運用要領では、2号が通常従事する業務は技能実習生または1号特定技能外国人の業務と同一であってはならないとされています。違いを説明できない場合は、書き方の問題ではなく業務分担の問題です。更新までに役職の発令や職務範囲の整理が必要になります。

形式的に役職を付けて対応することはできますか。

できません。記載内容と実際の内容に相違がある場合は在留資格が取り消される可能性があり、虚偽の内容を記載した場合は特定技能所属機関としての欠格事由に該当するとされています。影響は特定技能外国人の受入れ全体に及びます。

2号の更新に納税や社会保険の状況は影響しますか。

在留期間更新許可申請では、納税義務のほか公的義務の履行が考慮されます。納税義務を履行していない場合や、国民健康保険・国民年金の保険料を一定程度納付していない場合は、消極的な要素として評価されることとなります。

ご依頼と費用

2号の更新は、様式を埋める作業というより「指導・管理の実態を書面で示せる状態にする」作業です。対象者の在籍状況・勤務形態・配置の確認から、役職や職務内容の整理、誓約書の作成、本人の署名取得まで対応します。当事務所は特定技能に特化し、来客対応を行わない完全オンライン体制で運営しています。

申請費用|当事務所の報酬(すべて税別)
手続き報酬備考
在留期間更新許可申請
(特定技能2号)
50,000円1名あたり
誓約書の作成を含む
特定技能2号への移行
(在留資格変更許可申請)
50,000円1名あたり
家族滞在の申請
(認定・変更)
50,000円1名あたり
初回相談無料体制の確認のみでも可
着手金は不要です。入管に納める手数料、在留カード発行手数料等の実費は別途となります。受付時間は平日9:00〜18:00(土日祝休)です。

まとめ

この記事のまとめ

  • 2026年8月20日以降の在留諸申請から誓約書が必要——それ以前に2号を取得した方は次の更新が初回
  • 書くのは本人の業務内容と、指導を受ける対象者——対象者は氏名まで特定する
  • 2号の業務は技能実習生・1号と同一であってはならない——違いを書けないなら業務分担の問題
  • 対象者に数えられない人が3種類——異なる事業所、フルタイムでない、他の2号から指導を受けている
  • 退職・異動・勤務形態の変更でも人数は変わる——通常の人事の中で起こる
  • 確認は在留期限の3か月前までに——役職の発令や配置の見直しには時間がかかる
  • 形式的な対応は取れない——虚偽記載は欠格事由に該当し、受入れ全体に影響する

2号の更新をご検討中の企業様へ

体制の確認から誓約書の作成、申請まで。
全国オンラインで対応しています。準備段階のご相談も歓迎です。

初回相談無料 着手金0円 全国オンライン対応

参考にした一次情報

出入国在留管理庁「2号特定技能外国人の業務内容について」(令和8年8月5日)
出入国在留管理庁「『特定技能外国人受入れに関する運用要領』の一部改正について」(令和8年8月20日)
出入国在留管理庁「特定技能外国人受入れに関する運用要領」
出入国在留管理庁「特定技能2号 提出書類一覧表」
出入国在留管理庁「特定技能関係の申請・届出様式一覧」に掲載の参考様式第1-32号

この記事の情報について

本記事は2026年9月5日時点で出入国在留管理庁が公表している情報に基づいています。提出書類や運用は今後変更・補足される可能性がありますので、申請にあたっては必ず最新の提出書類一覧表および様式をご確認ください。許可の可否は個別の審査によります。個別の事案については専門家にご相談ください。

執筆:行政書士 鹿間英樹(行政書士しかま事務所/東京都新宿区西新宿4-40-5 西新宿ビューハイツ903)