【建設 特定技能 完全ガイド】JAC加入・受入計画・費用を徹底解説|2026年最新版
建設業の特定技能|JAC加入・受入計画・費用を徹底解説
建設分野は特定技能16分野の中で最も手続きが複雑な分野です。建設業許可、JAC(建設技能人材機構)加入、建設キャリアアップシステム(CCUS)登録、国土交通省の建設特定技能受入計画認定など、他分野にはない独自要件が多数あります。本記事では、業務区分3区分の解説から、JAC受入負担金、CCUS登録費用、企業要件、受入手続きの全体像、2027年4月施行の育成就労制度を見据えた長期戦略まで、行政書士が実務目線で完全解説します。
建設業で特定技能外国人を受け入れるには、建設業許可・JAC加入・CCUS登録・建設特定技能受入計画認定の4つが必須です。費用面ではJAC賛助会員年会費24万円、受入負担金月額12,500円〜25,000円(人材ルート別)、CCUS登録費用などが発生します。受入計画認定には1.5〜4ヶ月かかるため、就労予定日の6ヶ月前からの準備が安全です。さらに2027年4月の育成就労制度施行を見据え、現在の技能実習生の特定技能移行・2号化など長期戦略の検討も急務です。
こんな状況に心当たりはありませんか?
- 建設業で初めて特定技能を採用したいが、何から始めればよいか分からない
- JAC加入の費用や受入負担金がいくらかかるのか把握したい
- 建設特定技能受入計画の認定手続きが複雑で困っている
- CCUS登録の手続きや費用感を整理したい
- 育成就労制度施行を見据えた長期人材戦略を立てたい
- 2026年4月以降に2号を始めた技能実習生がいるが、対応方針が定まらない
一つでも当てはまる企業様は、この記事を最後までお読みください。
建設分野の特定技能とは
建設分野は、特定技能16分野の中で最も手続きが複雑な分野です。他の分野にはない国土交通省の建設特定技能受入計画認定やJAC(建設技能人材機構)への加入が必須となっており、専門的な知識と計画的な準備が求められます。
2025年6月末時点で、建設分野の特定技能1号在留外国人は43,599人に達しており、16分野中4番目の受入規模です。区分別では土木が24,042人、建築が16,686人、ライフライン・設備が2,871人となっています。建設業の人手不足と技能実習生の特定技能移行を背景に、今後も増加が見込まれます。
特定技能2号も建設分野では着実に増加しており、2025年6月末時点で1,346人と前年同期比2.5倍以上の伸びとなっています。長期雇用戦略として2号への移行も視野に入れた人材計画が重要です。
建設分野で特定技能を採用するメリット
即戦力人材の確保
技能試験合格または技能実習修了者なので、基本的な建設スキルを持った人材を即戦力として採用できます。
最長5年間の安定雇用
特定技能1号は通算5年間の雇用が可能。さらに2号へ移行すれば在留期間の上限がなくなり、家族帯同も可能になります。
3つの業務区分による柔軟な配置
業務区分は土木・建築・ライフライン設備の3区分に整理されており、同一区分内であれば複数の作業に柔軟に従事可能です。
特定技能2号への移行で長期戦略が可能
2号評価試験合格と班長経験により2号への移行が可能。在留期限なしで永続的な雇用関係が構築できます。
建設分野特有の注意点
建設分野には他の分野にはない独自の手続き・制限があります。
- JAC(建設技能人材機構)への加入が必須
- 国土交通省の建設特定技能受入計画認定が必須
- 建設キャリアアップシステム(CCUS)への登録が必須
- 受入人数制限:常勤職員数を超えて採用不可
- 月給制が必須(日給制・時給制は不可)
- 労働者派遣による受入れは禁止
業務区分(土木・建築・ライフライン設備)
建設分野の業務区分は土木・建築・ライフライン設備の3区分に整理されています。同じ区分内であれば複数の作業に柔軟に従事できます。
土木
指導者の監督のもと、土木施設の新設・改築・維持・修繕に係る作業に従事
- コンクリート圧送
- トンネル推進工
- 建設機械施工
- 土工
- 鉄筋施工
- 型枠施工
- とび など
建築
指導者の監督のもと、建築物の新築・増築・改築・移転・修繕・模様替えに係る作業に従事
- 建築大工
- 鉄筋施工
- とび
- 屋根ふき
- 左官
- 内装仕上げ
- 塗装 など
ライフライン・設備
指導者の監督のもと、電気通信・ガス・水道・電気等のライフライン・設備の整備・設置・変更・修理に係る作業に従事
- 配管
- 電気通信
- 電気工事
- 保温保冷
- 消防設備工事 など
業務区分の柔軟性
同一区分内では複数の作業に従事可能です。例えば「建築」区分を持つ人材は、建築大工も内装仕上げも対応できます。また、業務区分は作業の性質による分類であり、現場の種類による分類ではありません。土木区分の人材も、業務内容が土木に該当すれば建築現場で作業できます。技能実習からの移行も、対応する区分への試験免除での移行が可能です。
受入企業の要件
建設分野で特定技能外国人を受け入れるには、以下の4つの必須要件を満たす必要があります。他の分野より要件が多いため、事前準備が重要です。
建設業許可の取得
建設業法第3条に基づく許可を受けていること。軽微な工事のみの場合でも許可が必要です。許可の種類と外国人が従事する職種は一致していなくても構いません。
建設キャリアアップシステム(CCUS)登録
事業者・技能者とも登録が必須です。入国後2週間以内に技能者登録申請が必要です。2号を見据える場合は、最初から「詳細型」での登録を推奨します。
JAC(建設技能人材機構)への加入
JAC正会員団体の会員になるか、JACの賛助会員として直接加入が必要です。加入が完了していない(申請中の)状態では受入計画認定申請ができません。
建設特定技能受入計画の認定
国土交通大臣の認定が必要です。入管申請の前に取得しなければなりません。詳細は受入計画認定申請の徹底解説記事をご覧ください。
受入れ人数制限
建設分野の人数制限ルール
特定技能外国人と特定活動(外国人建設就労者)の合計人数が、受入企業の常勤職員数を超えてはなりません。
計算例:
・常勤の日本人職員10名 → 特定技能は最大10名まで
・社長1名のみ → 特定技能は最大1名まで
技能実習生・特定技能・外国人建設就労者は常勤職員数に含まれません。
その他の要件
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 月給制 | 安定的な賃金支払いのため月給制が必須。日給制・時給制は不可 |
| 同等報酬 | 同等の技能を有する日本人と同等以上の報酬を安定的に支払うこと |
| 昇給規定 | 技能習熟に応じた昇給を雇用契約に明記すること |
| 国内求人 | 申請日から直近1年以内にハローワークで求人実績があること |
| 受入後研修 | 国土交通大臣が指定する講習・研修を受講させること |
| 巡回指導の受入れ | FITS(国際建設技能振興機構)の巡回指導を受け入れること |
| 直接雇用 | 労働者派遣による受入れは禁止。直接雇用に限定 |
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JAC加入と費用
JAC(一般社団法人建設技能人材機構)は、建設分野の特定技能外国人の適正な受入れを支援する機関です。他分野の「協議会」に相当しますが、建設分野では受入負担金という独自の費用が発生します。
JAC加入の2つのルート
| 加入方法 | 年会費 | 備考 |
|---|---|---|
| 正会員団体の会員になる (間接加入) | 団体により異なる | 建設業者団体(全建、全管連等)の会員になることでJACに間接加入。すでに業界団体に加入している企業はこのルートが効率的 |
| JACの賛助会員になる (直接加入) | 240,000円/年 | JACに直接加入。理事会の承認に約1.5ヶ月かかる |
受入負担金(特定技能外国人1人あたり)
JAC受入負担金の3パターン
人材ルートによって月額の受入負担金が異なります。
① 海外試験合格者・海外からの技能実習修了者
月額 25,000円/人
② 国内試験合格者
月額 13,500円/人
③ 国内の技能実習2号修了者(試験免除での移行)
月額 12,500円/人
受入負担金はJACの運営費(教育訓練、試験実施、巡回指導等)に充当されます。外国人本人への負担は禁止されています。
建設キャリアアップシステム(CCUS)の費用
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| 事業者登録料 | 資本金により異なる(0円〜240,000円) |
| 管理者ID利用料 | 年間11,400円/1ID |
| 技能者登録料(簡略型) | 2,500円/人(9年有効) |
| 技能者登録料(詳細型) | 4,900円/人(9年有効) |
建設分野の費用感(初年度・1人採用の場合)
建設分野は他分野より費用が高くなる傾向があります。初年度の概算は以下のとおりです。
- JAC賛助会員年会費:240,000円
- 受入負担金:年間約150,000円〜300,000円(月額12,500〜25,000円×12ヶ月)
- CCUS登録費:約15,000〜50,000円
- 各種申請費用(行政書士費用含む):130,000円〜
※団体加入ルートを選択すれば賛助会員年会費は不要となるため、所属業界団体の確認も重要です。
建設特定技能受入計画の認定
建設特定技能受入計画は、建設分野だけに必要な国土交通省の認定制度です。入管への在留資格申請の前に認定を受ける必要があります。
受入れまでの全体フロー
| STEP 01 | 建設業許可の確認|建設業法第3条の許可があるか確認 |
|---|---|
| STEP 02 | CCUS事業者登録|事業者登録を完了させる |
| STEP 03 | JAC加入|正会員団体の会員になるか、賛助会員として直接加入(賛助会員は約1.5ヶ月) |
| STEP 04 | 建設特定技能受入計画の認定申請|外国人就労管理システムでオンライン申請。審査期間は約2ヶ月(地域により3〜4ヶ月) |
| STEP 05 | 受入計画認定証の取得|国土交通大臣から認定証が発行される |
| STEP 06 | 出入国在留管理局へ申請|受入計画認定証を添付して在留資格申請 |
| STEP 07 | 在留資格許可・就労開始|入国後2週間以内にCCUSに技能者登録 |
受入計画の主な認定基準
- 建設業法第3条の許可を受けていること
- 建設キャリアアップシステムに登録していること
- JAC又はJAC正会員団体に加入していること
- 同等の技能を有する日本人と同等以上の報酬を支払うこと
- 月給制で安定的に賃金を支払うこと
- 技能習熟に応じて昇給を行うこと
- 受入後に国交省指定の講習・研修を受講させること
- FITSの巡回指導を受け入れること
- 申請前5年間に建設業法に基づく監督処分を受けていないこと
受入計画の審査は厳格
審査期間は標準で2ヶ月程度ですが、関東地方整備局など申請が集中する地域では3〜4ヶ月かかる場合もあります。書類間の記載内容の整合性が厳しく審査され、補正指示も多く入ります。就労予定日の6ヶ月前から申請可能ですので、早めの申請を強く推奨します。詳細な書類リストや不備パターンは受入計画認定申請の徹底解説記事をご参照ください。
育成就労制度施行と建設業への影響
2024年6月公布の改正法により、技能実習制度は2027年4月1日に育成就労制度へ移行することが正式決定しました(2025年9月閣議決定、同年12月政令公布)。建設業は技能実習生の主要受入分野であり、制度移行の影響を最も強く受ける業界の一つです。
建設分野での育成就労運用ルール
2025年11月時点で、育成就労制度の建設分野については「キャリア形成・地域共生の推進」に重点をおく運用ルールが固まりつつあります。建設分野ではJAC・CCUS・受入計画認定の枠組みが温存される見込みで、現行の建設特定技能制度と整合的な運用が想定されています。
2026年4月2日問題|技能実習3号移行ができないケース
既に過ぎた重要なデッドライン
2026年4月2日以降に技能実習2号を開始した実習生は、2027年4月1日時点で2号の就労期間が1年未満となり、技能実習3号への移行ができなくなります。3号移行には2号で1年以上の就労実績が必要となるためです。
建設業の場合、該当する実習生は技能実習2号の在留期限までに「特定技能1号への移行」など次のキャリアパスを決定する必要があります。試験免除での移行は経過措置として2030年頃まで利用可能ですので、早期の準備が重要です。詳細は建設業の技能実習生を特定技能1号へ移行する完全ガイドをご覧ください。
既存の技能実習生・特定技能外国人への影響
経過措置の基本ルール
- 2027年3月31日までに入国した技能実習生は、在留期限まで技能実習として継続可能
- 技能実習修了後の特定技能1号への移行(試験免除を含む)は、2030年頃まで利用可能
- 現在の特定技能1号外国人は、引き続き5年間の通算在留が可能
- 2号への移行ルートも継続。長期雇用戦略の柱として活用可能
改正行政書士法(2026年1月施行)への対応
2026年1月に施行された改正行政書士法により、在留資格の申請書類作成は行政書士(又は弁護士)の独占業務であることが明確化されました。自社申請を無報酬で行うこと自体は可能ですが、建設特定技能受入計画認定申請や在留資格申請は書類の専門性が極めて高く、不備があれば不許可・遅延リスクに直結します。確実な申請のために、行政書士への依頼をご検討ください。
料金
建設特定技能受入計画認定申請
80,000円
(税抜)
在留資格 認定・変更許可申請
50,000円
(税抜・1人あたり)
在留期間更新許可申請
30,000円
(税抜・1人あたり)
※着手金0円・申請時点でのお支払い。案件の難易度(複数人の同時申請、特殊な業務区分、不許可歴がある等)に応じて難易度加算が発生する場合があります。料金は事前のヒアリングにて確定しますので、まずは無料相談をご利用ください。
建設分野のサポート内容
- 建設特定技能受入計画の書類作成・認定申請
- JAC加入手続きサポート(賛助会員 / 正会員団体経由の選定アドバイス)
- 建設キャリアアップシステム(CCUS)登録サポート
- 在留資格認定証明書交付申請・変更許可申請・更新許可申請
- 1号特定技能外国人支援計画書の作成サポート
- 技能実習からの切り替え対応
- 1号→2号への移行サポート
- 各種届出(定期届出、随時届出)の作成・提出代行
よくある質問
まとめ
この記事のまとめ
- 建設分野は特定技能の中で最も手続きが複雑——他分野にない独自要件が多数
- 4つの必須要件——建設業許可、JAC加入、CCUS登録、建設特定技能受入計画認定
- 業務区分は3区分——土木・建築・ライフライン設備(同一区分内で柔軟な配置可能)
- 人数制限あり——常勤職員数を超えて採用不可
- 月給制必須・労働者派遣禁止——直接雇用かつ月給制での採用に限定
- 費用は他分野より高め——JAC賛助会員年会費24万円、受入負担金月12,500〜25,000円ほか
- 受入計画認定に1.5〜4ヶ月——就労予定日の6ヶ月前からの準備が安全
- 2025年6月時点で1号43,599人・2号1,346人——2号は前年同期比2.5倍の急増
- 育成就労制度(2027年4月施行)への備え——既存技能実習生の早期移行・2号化が重要
- 2026年4月2日問題——同日以降に2号開始の技能実習生は3号移行不可。特定技能移行が現実的
- 改正行政書士法(2026年1月)——書類作成は行政書士の独占業務として明確化
建設業の特定技能は手続きが複雑な分、長期雇用に直結する強力な制度です。
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JAC加入・CCUS登録・建設特定技能受入計画認定・在留資格申請まで、建設分野特有の複雑な手続きを一括対応。
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この記事の情報について
本記事は2026年4月25日時点の法令・運用に基づいて作成しています。建設特定技能制度、JAC・CCUS、育成就労制度の運用は今後変更される可能性があります。在留外国人数等の統計は出入国在留管理庁「特定技能在留外国人数の公表等」(令和7年6月末速報値)に基づきます。実際の申請にあたっては、国土交通省・出入国在留管理庁・JACの最新情報をご確認ください。個別の案件については必ず専門家にご相談ください。



