特定技能の書類作成、登録支援機関に任せて大丈夫?【2026年法改正】

特定技能の書類作成、登録支援機関に任せて大丈夫?2026年行政書士法改正で罰則強化
🚨 2026年1月 法改正施行済

特定技能の書類作成、
登録支援機関に「丸投げ」していませんか?
——それ、違法です。

「支援費用に含まれているから大丈夫」「他の支援機関もやっているから問題ない」——そう思っていませんか?2026年1月施行の改正行政書士法により、登録支援機関による特定技能ビザの書類作成代行は明確に違法となりました。「知らなかった」では済まされません。受入企業・登録支援機関が今すぐ確認すべきリスクと対策を解説します。

⏱ 読了時間:約10分 📅 最終更新日:2026年1月10日 ✍️ 行政書士 鹿間英樹

2026年1月1日

改正行政書士法 施行済

違反者には「1年以下の拘禁刑」または「100万円以下の罰金」
両罰規定により法人にも最大100万円の罰金

📌 この記事の結論

登録支援機関が特定技能の書類を作成するのは違法。
受入企業は「行政書士に直接依頼」が必須です。

登録支援機関の役割は「支援」であり「書類作成」ではありません。「支援費用に含まれている」「無料でやっている」「行政書士を雇っている」——どんな言い訳も通用しなくなりました。

❓ こんな状況に心当たりはありませんか?

? 「登録支援機関に、ビザ申請も含めて『丸投げ』している」
? 「支援費用の中に、申請書類作成も含まれている」
? 「他の会社も同じようにやっているから、うちも大丈夫だと思っていた」
? 「支援機関から『行政書士を雇っているから問題ない』と言われた」
? 「特定技能の書類は誰が作成すべきか、正直よくわからない」

一つでも当てはまる方は、この記事を最後までお読みください。
あなたの会社と外国人社員を守るために、今すぐ知っておくべき情報です。

なぜ登録支援機関の書類作成は「違法」なのか

結論から言います。特定技能の在留資格申請書類を作成できるのは、行政書士(または弁護士)だけです。これは行政書士法で明確に定められており、登録支援機関が行うことは法律違反です。

行政書士法が定める「業務独占」

📜 行政書士法 第1条の2(業務)

行政書士は、他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類その他権利義務又は事実証明に関する書類を作成することを業とする。

特定技能に関する以下の書類は、すべて「官公署(出入国在留管理局)に提出する書類」です。

  • 在留資格認定証明書交付申請書
  • 在留資格変更許可申請書
  • 在留期間更新許可申請書
  • 1号特定技能外国人支援計画書
  • 雇用理由書・各種説明書類

📜 行政書士法 第19条(業務の制限)

行政書士又は行政書士法人でない者は、業として第1条の2に規定する業務を行うことができない。

⚠️ つまり、こういうことです

登録支援機関が、受入企業や外国人から依頼を受けて、報酬を得て、特定技能の申請書類を作成すること——これは行政書士法第19条に違反する違法行為です。

「支援業務の一環」「サービスの一部」「無料でやっている」——どんな名目であっても、実質的に報酬を得ている限り、違法性は変わりません。

登録支援機関の「本来の役割」とは

登録支援機関は、入管法に基づいて設置された機関です。その役割は「1号特定技能外国人支援計画」の実施であり、在留資格申請の代行ではありません。

❌ 登録支援機関ができないこと

  • 在留資格申請書類の「作成」
  • 支援計画書の「作成」
  • 届出書類の「作成」
  • 申請に関するコンサルティング(有償)
  • 行政書士への「再委託」

💡 「取次」と「作成」は全く別物

登録支援機関は申請書類を入管に「持っていく」こと(取次)はできます。しかし、書類を「作る」ことはできません。

この違いを理解していない受入企業が非常に多いです。「支援機関が申請してくれている」と思っていても、実際には違法な書類作成代行をさせている可能性があります。

2026年の法改正で何が変わったのか

2025年6月、「行政書士法の一部を改正する法律」が成立し、2026年1月1日に施行されました。この改正の本質は、「グレーゾーン」の完全消滅です。

改正ポイント①:「いかなる名目でも」違法に

🚨 改正法の核心

改正前:「報酬を得て」書類作成を行うことが禁止
改正後:「他人の依頼を受けいかなる名目によるかを問わず報酬を得て」書類作成を行うことが禁止

この「いかなる名目によるかを問わず」という文言が追加されたことで、以下の行為がすべて明確に違法となりました。

  • 「コンサルティング料」「サポート料」名目での書類作成代行
  • 「支援費用」に申請書類作成を含めるパッケージ料金
  • 「無料サービス」と称しながら、他のサービス料金に上乗せ
  • 「年会費」「登録料」名目で実質的な書類作成対価を得る

改正ポイント②:罰則の明確化

📜 改正行政書士法 第21条の2

1年以下の拘禁刑
または
100万円以下の罰金

改正ポイント③:法人も処罰される「両罰規定」

⚠️ 両罰規定とは

登録支援機関の職員が行政書士法違反を犯した場合、職員個人だけでなく、法人(会社)自体も処罰されるということです。

職員個人

1年以下の拘禁刑 or 100万円以下の罰金

法人

最大100万円の罰金

特定技能の書類作成は「誰が」やるべき?

特定技能に関する書類は多岐にわたります。それぞれ「誰が作成すべきか」を整理します。

受入企業が自社で作成できる書類

  • 自社に関する届出書類(届出名義は本人)
  • 雇用契約書(契約当事者として)
  • 社内の管理書類・帳簿

行政書士に依頼すべき書類

  • 在留資格認定証明書交付申請書
  • 在留資格変更許可申請書
  • 在留期間更新許可申請書
  • 1号特定技能外国人支援計画書
  • 雇用理由書・説明書類
  • 各種添付書類の作成

登録支援機関ができること

  • 支援計画の「実施」(作成ではない)
  • 申請書類の「取次」(作成ではない)
  • 生活支援・相談対応
  • 支援計画作成の「補助」(入力作業など)

💡 「補助」と「作成」の違い

登録支援機関が支援計画作成の「補助」を行うことは認められています。しかし、これは受入企業の指示のもとで入力作業を手伝う程度であり、内容を判断して書類を完成させる「作成」とは全く異なります。

この線引きを曖昧にしている支援機関が非常に多いのが現状です。

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「支援費用に含める」は違法?よくある誤解

登録支援機関から「支援費用の中に書類作成も含まれています」と言われたことはありませんか?

🚨 これは明確に違法です

改正行政書士法では「いかなる名目によるかを問わず」報酬を得ての書類作成が禁止されています。

  • 「支援費用に含まれている」→ 違法
  • 「書類作成は無料サービス」→ 違法(他の費用に上乗せとみなされる)
  • 「コンサル料として請求」→ 違法
  • 「月額サポート費用に含む」→ 違法

適法な料金体系とは

✅ 正しい料金の分け方

登録支援機関への支援委託費:〇〇円(書類作成を含まない)
行政書士への書類作成費:〇〇円(企業が直接契約・支払い)

この2つが明確に分離されていることが必須です。登録支援機関を経由して行政書士費用を支払うのも違法となるリスクがあります。

見積書・契約書をチェックしてください

今すぐ、登録支援機関との契約書や見積書を確認してください。以下のような記載があれば要注意です。

  • 「申請サポート料」「書類作成支援」などの項目がある
  • 「支援費用(申請代行込み)」などパッケージになっている
  • 行政書士費用が支援機関経由で請求されている
  • 料金内訳が不明確で、何にいくら払っているかわからない

「行政書士を雇っているから大丈夫」の落とし穴

登録支援機関からよく聞く言葉があります。

「うちは行政書士を雇っているから、ビザ申請も適法にやっています」

これは大きな誤解です。登録支援機関が行政書士を雇用・委託して申請業務を行うことも、明確な違法行為です。

なぜ違法なのか?

🚨 違法となる理由

ポイントは「誰が報酬を受け取っているか」です。

  1. 受入企業が登録支援機関に「支援費用」を支払う
  2. 登録支援機関がその費用の一部で行政書士を雇う・委託する
  3. 行政書士が書類を作成する

👉 この場合、報酬を受け取っているのは「登録支援機関」です。
登録支援機関は行政書士資格を持っていないため、「報酬を得て書類作成を業として行っている」ことになり、行政書士法違反です。

適法な方法はただ一つ

✅ 適法な特定技能申請の流れ

  1. 受入企業行政書士に直接依頼する
  2. 受入企業行政書士に直接報酬を支払う
  3. 行政書士が書類を作成・申請する

登録支援機関が「仲介」「代行」「取次」することは一切認められません。
受入企業と行政書士が直接契約することが必須です。

💡 行政書士を「紹介」するのはOK

登録支援機関が行政書士を「紹介」するだけであれば問題ありません。ただし、その後の契約・報酬の支払いは、受入企業と行政書士の間で直接行う必要があります。

受入企業が直面する3つの重大リスク

「違法なのは登録支援機関でしょ?うちは依頼しただけだから関係ない」——そう思っていませんか?残念ながら、そうではありません。

リスク①:不法就労助長罪

⚠️ 入管法違反のリスク

違法な手続きと知りつつ(または注意義務を怠り)関与した場合、入管法の「不法就労助長罪」に問われる可能性があります。

5年以下の拘禁刑・500万円以下の罰金・またはこれらの併科

リスク②:今後の外国人雇用への影響

入管からの信頼を失うことで、将来のビザ申請で厳しい審査を受ける可能性があります。

  • 在留資格申請の不許可率上昇
  • 審査期間の長期化
  • 追加書類の要求増加
  • 実態調査の対象になりやすくなる

リスク③:レピュテーション毀損

法令違反が公になった場合、企業の社会的信用が大きく損なわれます。

  • 取引先からの信用失墜
  • 金融機関からの評価低下
  • 採用活動への悪影響
  • 外国人材からの敬遠

💬 相談事例

「支援機関に任せていただけなのに、会社がここまでのリスクを負うなんて知らなかった。もっと早く知りたかった」
——当事務所に相談に来られた製造業の人事担当者

【チェックリスト】今すぐ確認すべきこと

改正行政書士法は既に施行されています。今すぐ、自社の外国人雇用体制を点検してください。

📋 受入企業向けセルフチェック

登録支援機関との契約書に、書類作成代行に関する記述はないか?
支援機関への支払い項目に、「申請サポート料」など曖昧な名目はないか?
特定技能の申請書類を誰が作成しているか、明確に把握しているか?
行政書士に依頼している場合、直接契約・直接支払いをしているか?
支援費用と行政書士費用は明確に分離されているか?

📋 登録支援機関向けセルフチェック

在留資格申請書類の作成は一切行っていないか?
行政書士を雇用・委託して申請業務を行っていないか?
料金体系で支援費用と行政書士費用が明確に区別されているか?
受入企業との契約書に「書類作成を含まない」と明記されているか?
職員への行政書士法遵守に関する教育・研修を実施しているか?

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まとめ:適法な体制構築を

📝 この記事のまとめ

  • 登録支援機関が特定技能の書類を作成するのは違法
  • 「支援費用に含める」「無料でやっている」も違法
  • 「行政書士を雇っているから大丈夫」も違法
  • 2026年1月の法改正で罰則が明確化(最大100万円の罰金)
  • 適法な方法は「受入企業が行政書士に直接依頼」のみ

特定技能制度の健全な発展は、関係者全員が法令を正しく理解し、遵守することによって実現されます。

「知らなかった」では済まされない時代です。今から適切に対応すれば、「コンプライアンスを重視する信頼できる企業」として、競争優位を築くことができます。

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在留資格認定証明書交付申請(特定技能1号)50,000円~
在留資格変更許可申請(特定技能へ変更)50,000円~
在留期間更新許可申請(特定技能)30,000円~
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📋 この記事の情報について

本記事の内容は2026年1月時点の法令・運用情報に基づいています。法令の解釈や運用については、最新の情報を必ずご確認ください。具体的な事案については、専門家にご相談することをお勧めします。本記事の内容により生じた損害について、当事務所は一切の責任を負いません。

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