知らなかったでは済まされない!外食業における特定技能外国人キャリアアップ計画書義務化の現状

日本の外食業界では、深刻な人手不足が続いています。この問題を解決するために、特定技能外国人の受け入れが進み、店舗運営の即戦力として期待されています。しかし、外国人労働者の採用だけでなく、長期的なキャリア形成を支えることが求められています。
令和5年8月31日の改正により、「キャリアアップ計画書」の作成が義務化されました。特定技能外国人の受け入れにおいて、この計画書を作成しない場合、運用要領違反と見なされ、最悪の場合、特定技能の更新ができなくなるリスクがあります。本記事では、外食業分野における特定技能外国人のキャリアアップ計画の立て方と制度運用の重要ポイント、そして行政書士しかま事務所が提供するサポートについて解説します。
キャリアアップ計画書とは
キャリアアップ計画書は、特定技能外国人のスキル向上とキャリア形成を計画的に支援するための書類です。この書類は、外国人が安心して働き続けられる環境を整えるために不可欠なものであり、受け入れ企業にはこの計画書の策定が雇用契約締結前に交付することが義務付けられています。計画書には、特定技能外国人の具体的なスキルアップの方法や、その達成に向けたサポート体制を明確に記載する必要があります。
特定技能制度では、外食業分野の特定技能1号と2号を通じて、外国人労働者が段階的にスキルを向上させる仕組みが設けられています。具体的には、特定技能1号で基礎的な業務を習得し、5年後に特定技能2号へ移行することで、管理職や店舗経営の役割を担うことが可能になります。
- 特定技能1号: 外食業全般(飲食物調理、接客、店舗管理)の業務に従事します。
- 特定技能2号: 1号での経験を基に、店舗経営や複数店舗の管理業務にも携わります。
このキャリアアップ計画は、外国人労働者が単なる作業員として働くだけでなく、日本の外食業界でキャリアを積み、より高度な役割を担うことを目指しています。の外食業界でキャリアを積み、より高度な役割を担うことを目指しています。
キャリアアップ計画書を作成しないリスク

令和5年の改正により、キャリアアップ計画書の作成は義務化されており、これを怠ると運用要領違反と見なされる可能性があります。違反と判断された場合、最悪の場合には特定技能外国人の在留資格の更新が認められなくなるリスクもあります。このような事態に陥ると、企業にとっては必要な人材を失うだけでなく、今後の外国人雇用における信頼も失うこととなりかねません。
キャリアアップ計画書の内容(例)

キャリアアップ計画書には、特定技能外国人がどのようなスキルを向上させる予定であり、そのためにどのような研修や教育を実施するかを明確に記載する必要があります。例えば、飲食業分野では、以下のような内容が求められます。
- 技能向上の目標: 飲食物の調理技術の向上、接客マナーの改善、店舗管理スキルの習得など。
- 研修の実施計画: 店舗内での実地研修、外部の講習への参加、先輩従業員からのOJTなど。
- 進捗の管理方法: 定期的な評価とフィードバックの実施、具体的な達成目標の設定。
- 日本語能力の向上支援: 業務に必要な日本語能力の向上を目的とし、社内研修や外部機関を活用した日本語教育を実施する。
- メンター制度の導入: 新人外国人労働者が職場に早く適応できるよう、経験豊富な従業員がメンターとしてサポートする体制を整備。
- キャリアパスの明示: 労働者がどのようなキャリアを築けるかを明示し、将来の目標設定をサポートする。
特定技能1号のキャリアアップステップは以下のように進みます。
1年目: 基礎研修と実務スキルの習得
- 研修内容: 食品衛生管理、接客の基本、日本語基礎(ひらがな・カタカナ)など。
- 実務: 仕込みや簡単な調理補助、レジ操作など、店舗の基礎業務。
- 目標: 衛生基準を遵守しつつ、基本的な接客・調理業務を独立して行えるようになる。
2〜5年目: 実務経験を積み、中核的な管理業務を担当
- スキル向上: 食材発注や在庫管理、シフト作成の経験を積む。
- 役割: シフトリーダーとして、新人スタッフの指導や店舗の運営をサポート。
- 日本語能力試験: N3レベルを目指し、より複雑なコミュニケーションが可能になる。
- 目標: 特定技能2号への移行準備として、店舗の運営管理に必要な知識を習得する。
5年目以降: 特定技能2号への移行とさらなる成長
- 要件: 外食業特定技能2号技能測定試験の合格、日本語能力試験N3以上の取得。
- 役割: 副店長やサブマネージャーとして、店舗全体の運営やスタッフの管理を担当。
- スキル向上: 店舗の経営分析、新規店舗の開発支援、スタッフ教育の充実化。
- 目標: 店舗経営における責任者としての役割を担い、エリアマネージャーや更なる管理職へのステップアップを目指す。
特定技能2号に移行した後は、店舗管理や経営分析、新規店舗の開発など、より高度な業務に携わることが期待されます。
1号と2号の業務範囲
- 特定技能1号では、飲食物調理、接客、店舗管理の業務をバランスよく経験する必要があります。業務に偏りがないよう注意しつつ、職場のニーズに応じて特定の業務に一時的に専念することも可能です。
- 特定技能2号になると、より高度な店舗管理業務と店舗経営が求められ、店舗全体をトータルに管理する役割を担います。
関連業務の取扱い
- 関連業務(例:店舗で使用する原材料の生産、飲食物以外の物品販売)は付随的に従事することが可能ですが、専ら関連業務のみを行うことは適切ではありません。
行政書士しかま事務所のサポート
行政書士しかま事務所では、キャリアアップ計画書の作成に関して、企業の皆さまをサポートいたします。当事務所は、特定技能外国人の受け入れに関する専門知識を持ち、計画書の作成に必要な情報収集から実際の書類作成、さらには提出後のフォローアップまで一貫して対応します。
特に、計画書の内容が運用要領に適合しているかどうか、更新時に問題が発生しないように確認することが重要です。当事務所では、これらのチェックポイントをしっかりと押さえ、リスクを最小限に抑えるサポートを提供いたします。
また、キャリアアップ計画の実行における以下のような具体的なサポートも行います。
- 特定技能ビザ取得サポート: 必要な書類作成から申請手続きまで、迅速に対応します。
- キャリアアップ計画の策定支援: 運用要領に基づいたキャリアアップ計画の立案をサポートし、事業者のニーズに合わせたプランをご提案します。
- 労務管理とトラブル対応: 労働トラブルや不許可時の対応など、雇用に伴うリスク管理もサポートします。
まとめ
キャリアアップ計画書の作成は、特定技能外国人の雇用を成功させるための重要なステップです。義務化された今、計画書を適切に作成することで、外国人労働者のスキル向上と企業の成長を同時に実現できます。キャリアアップ計画書の作成についてのご相談は、当事務所までご連絡ください。
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