飲食料品製造業分野で管理業務に従事するための「特定技能2号」在留資格とは?
特定技能2号の在留資格は、飲食料品製造業分野で熟練した技能と高度な管理能力を持つ外国人労働者を受け入れるための制度です。この資格を取得することで、家族の帯同が可能となり、さらに将来的な永住権の取得も視野に入ります。この記事では、特定技能2号の取得要件、業務内容、実務経験の具体的要件、在留期間の計算方法、家族帯同や永住権取得の可能性について詳しく解説します。
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特定技能2号の取得要件
特定技能2号の在留資格を取得するためには、以下の要件を満たす必要があります。
- 技能試験の合格: 「飲食料品製造業特定技能2号技能測定試験」に合格し、管理業務を遂行するための知識と技術を証明することが必要です。
- 日本語能力: 特定技能2号には特に日本語能力の証明が義務付けられていませんが、管理業務を行うためには十分な日本語の運用能力が期待されます。
- 実務経験: 飲食料品製造業分野で、複数の従業員を指導し、かつ製造工程を管理する者としての2年以上の実務経験が求められます。
主要業務と求められる管理業務
特定技能2号の外国人労働者は、飲食料品製造業において製造・加工の業務に加え、以下の管理業務に従事します。
- 衛生管理: 食品の安全と衛生を確保するためのチェックや従業員の衛生管理(手洗い・防護具の着用など)を徹底します。
- 安全衛生管理: 作業環境の安全性を維持し、事故防止のための対策を実施します。
- 品質管理: 製品の品質を一定に保ち、基準通りの仕上がりになるよう管理します。
- 納期管理: 製品が決まったスケジュールで出荷できるよう、スケジュールや進捗を確認し調整します。
- コスト管理: 生産にかかる費用を適切に管理し、効率的な運営を図ります。
- 従業員管理: 部下や他の作業員のサポートや指導を行い、業務の効率化を図ります。
- 原材料管理: 製造に必要な材料を適切に管理し、在庫の確保や品質を管理します。
これらの業務を総称して「飲食料品製造業全般に関する管理業務」と呼びます。特定技能2号の外国人労働者は、これらの業務を自律的に遂行できるスキルが求められます。
実務経験の具体的要件と指導管理のポイント
特定技能2号の在留資格を取得するには、少なくとも2年以上の実務経験が必要です。この実務経験には以下の内容が含まれます。
- 指導経験: 2名以上の技能実習生、アルバイト従業員、特定技能外国人などの作業員を指導した実績が求められます。国籍は問われず、日本人も含むことが可能です。シフト制などで一時的に2名以上の指導を行わない期間があっても問題ありません。
- 工程管理: 製造ラインや業務全体の流れを把握し、効率よく業務が進むよう他の従業員を指導・管理する経験が求められます。
これらの経験を積むことで、特定技能2号の在留資格に求められる管理業務のスキルを身につけることができます。
実務経験の証明と役職命令の重要性
特定技能2号の在留資格を取得するためには、実務経験を客観的に証明する書類(辞令や職務命令書等)が必要です。具体的には、以下のように役職命令が必要です。
- 役職命令書の例: 「ライン長」「班長」などの役職名を辞令や職務命令書に明示し、特定技能2号の外国人がその役職で業務に従事していることを証明します。
- 証明書類の目的: 外国人労働者が実務経験を積んでいることを明確に示すためです。
この実務経験の証明は、企業が雇用している外国人が本当に管理業務に従事できる人材であることを示す重要な手段です。
特定技能2号取得による家族帯同と永住権取得
特定技能2号の在留資格を取得することで、以下のメリットがあります。
- 家族帯同: 特定技能2号の在留資格を持つ外国人労働者は、配偶者や子供を日本に帯同させることが可能です。これにより、家族と共に日本で生活することができます。
- 永住権取得の道: 特定技能2号の在留資格で一定期間日本に滞在し、所定の要件を満たすことで、将来的に永住権の申請が可能となります。永住権を取得することで、在留期間の制限なく日本で生活し、就労することができます。
これらのメリットにより、特定技能2号の在留資格は、外国人労働者にとって大きな魅力となっています。
行政書士しかま事務所へのご相談
特定技能2号の外国人労働者受け入れに関して不明点がある場合やサポートが必要な場合は、専門の行政書士に相談することをおすすめします。行政書士しかま事務所では、特定技能2号の在留資格取得サポートや実務経験の証明書類作成、家族帯同や永住権取得に関する手続きを丁寧にサポートしています。お気軽にご相談ください。
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